こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
アトピーは誕生月によって、有病率が変わります。
それでは、何月に生まれるとアトピーの発症率が高くなるのでしょうか?
今回は、海外と日本の調査結果をお伝えしたいと思います。
フィンランドの誕生月別アトピー有病率
アトピーの誕生月別の有病率のデータは、インターネットで検索すると、いくつかでてきます。
その中でも最も大規模に行われたと考えられる「フィンランド」のデータをご紹介します。
ちなみに、フィンランドはアトピー有病率が世界でもトップクラスで高い国の1つです。
10年間に渡り、約55万人の子供を対象としたデータになります。
出生月と生後の外気温が小児アトピー疾患の発症リスクに影響
2025年6月4日フィンランドで1995~2004年に生まれた約55万人の子どもを対象とした研究により、秋や冬に生まれた子どもは春や夏に生まれた子どもと比較して、アトピー疾患の治療薬使用率がやや高いことが明らかになった。特に、秋や冬に生まれ、生後3ヵ月間に最も寒い外気温にさらされた子どもでは、最も暖かい気温にさらされた子どもと比較して、アトピー疾患治療薬の使用リスクが約10パーセントポイント高かった。この研究成果は、Pediatric Allergy and Immunology誌2025年6月号に発表された。
フィンランドの大規模レジストリデータを用いた15年間の追跡調査
本研究では、フィンランドの国家レジストリデータを用いて、1995~2004年に生まれた約55万人の子どもを対象に、出生月とアトピー疾患の関連を調査した。研究チームは、0~15歳までのアレルギー性鼻炎、湿疹、喘息、食物アレルギーに対する治療薬の購入記録を分析した。出生月と治療薬使用の関連性を予測するために、観察された交絡因子と観察されていない交絡因子の両方を広範囲に制御した統計解析を実施した。さらに、生後3ヵ月間の平均外気温による効果修飾も評価した。この研究デザインにより、季節的要因と外気温がアトピー疾患の発症に与える影響を包括的に分析することが可能となった。
秋冬生まれと寒冷環境がアトピー疾患リスクを高める
研究の結果、対象となった子どもの約半数が少なくとも1回はアトピー疾患の治療薬を購入していたことが明らかになった。春や夏に生まれた子どもは、秋や冬に生まれた子どもと比較して、アトピー疾患の治療薬使用率がやや低いことが示された。特に注目すべき点として、秋や冬に生まれた子どもの中でも、生後3ヵ月間に最も寒い外気温にさらされた子どもは、最も暖かい気温にさらされた子どもと比較して、アトピー疾患治療薬の使用リスクが約10パーセントポイント高いことが判明した。この結果は、出生後の環境条件、特に寒冷環境への曝露が、アトピー疾患の発症リスクに重要な影響を与える可能性を示唆している。
外気温とアトピー疾患発症メカニズムの解明に向けた今後の展望
研究者らは、出生月と小児アトピー疾患の間の全体的な関連性は中程度であるものの、出生後の環境条件による顕著な変動があり、特に出生後の寒冷環境が有害である可能性を指摘している。今後の研究では、外気温が具体的にどのような曝露に影響を与え、それがどのようにアトピー疾患の発症に影響するのかを評価する必要があると著者らは述べている。この研究は、季節的要因と環境要因がアトピー疾患の発症に与える影響についての理解を深め、予防戦略の開発に貢献する可能性がある。特に、出生時期と生後の環境条件を考慮した予防的アプローチの開発が、将来的なアトピー疾患の負担軽減に役立つかもしれない。
引用元は下記のホームページになります。
出生月と生後の外気温が小児アトピー疾患の発症リスクに影響
日本の誕生月別アトピー有病率
フィンランドのデータが最も長期間で大規模に行われていますが、日本でも同じような調査が行われています。
環境省が2011年より実施しているエコチル調査(胎児期から13歳までの約10万組の親子を追跡する調査)です。
エコチル調査では、下記のデータが発表されています。
10 月から 12 月生まれの子どもで最もアトピー性皮膚炎発症率は高かった。湿度を含めた気候条件の中で、気温(HR=0.87)、最低気温(HR=0.87)、蒸気圧(HR=0.87)が 1 標準偏差増加した場合、発症率が最も低くなっていた。低い蒸気圧(HR=1.26、p<0.0001)と、低い平均気温または低い平均最低気温と低い蒸気圧の組み合わせ(HR=1.26、p<0.0001)は、アトピー性皮膚炎の高い発症率と関連していた。これらの結果は、母方および父方のアレルギー歴、出生県で調整しても一貫していた。
引用元は環境省の下記のPDFファイルになります。
https://www.env.go.jp/content/000081895.pdf
結び
日本でもフィンランドでも、誕生月別アトピー有病率の調査が行われています。
そして、共通している結果があります。
それは、秋や冬に生まれた子供がアトピーになりやすいという事です。
ちなみに、私は10月生まれですので、このデータに当てはまります。
もちろん、春や夏に生まれた子供でもアトピーになりますので、すべての子供に当てはまる訳ではありません。
本日も記事を読んで下さって、本当にありがとうございました。
次回は「秋や冬に生まれるとアトピーになりやすい理由」をお届けしますので、楽しみにしていて下さいね。



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