なぜドイツではアトピーの人を見かけないのか?

なぜドイツではアトピーの人を見かけないのか?

こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。

日本では街中でアトピーの方をよく見かけますが、ドイツでアトピーの方を見かけたことがありません。

それでは、ドイツにはアトピーの人がいないのでしょうか?

ドイツのアトピー有病率についても、しっかりと調べましたので、皆さんとデータを共有したいと思います。

ドイツの水道水には塩素が含まれていないから?

以前の記事で、オランダの水道水に塩素が含まれていないことをお伝えしましたが、その他の国も調べてみたところ、「ドイツ」の水道水にも塩素が含まれていないことが分かりました。

詳しくは「ドイツ 水道水 塩素」で検索してみて下さいね。

日本消費者協同組合連合会の研究論文でも「ドイツでは1991年以降、水道水の塩素消毒は禁止されています。」と記載されています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/consumercoopstudies/562/0/562_23/_pdf/-char/ja

日本と同じ敗戦国であるドイツでは、戦後は塩素が使われていたそうですが、1990年までに、塩素が使われない処理に切り替わったそうです。

それでは、ドイツのアトピーの有病率はどれくらいなのでしょうか?

「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2021」よりドイツの有病率について書いてある部分を引用します。

1990 年にドイツの 5 市にある 6 施設で出生した 7,609 人の新生児から1,314 人を抽出し,7 歳まで追跡調査し得た 1,123人(85.5%)についての結果をまとめた。1,123 人のうち,13.4%が 1 歳までにアトピー性皮膚炎と診断され、2 歳までの累積有病率は 21.5%であった。

アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2021
https://www.jsaweb.jp/huge/atopic_gl2021.pdf

水道水に塩素が含まれていないドイツでも、1歳までに約13%、2歳までに約20%がアトピーと診断されたそうです。

つまり、水道水に塩素が含まれていないドイツでもアトピーになる人は多いのです。

このドイツの事例を見ても、塩素がアトピーの原因ではない事が分かります。

なぜドイツではアトピーの人を見かけないのか?

私はドイツには何度か行ったことがあります。
初めて行ったのは約30年前ですが、コロナが始まる直前にも2回ほど行きました。

そして、ドイツに行けば都市部を歩き回っていますので、たくさんの人とすれ違っています。
しかし、ドイツでは街を歩いていても、アトピーの人を見かけたことはありません。

日本では大阪駅を歩いているだけでも、アトピーの人をよく見かけます。
データ上では、ドイツでもかなり多くの人がアトピーになっているはずなのに、なぜ、ドイツではアトピーの人を見かけないのでしょうか?

その理由は、ドイツ人にアトピーの人がいないからではありません。
先ほどお伝えしたとおり、2歳までに約20%もの人がアトピーと診断されているのです。

日本の場合は、私の体感的には、5~10%ではないかと感じます。
私は保育園や幼稚園に、カメラマンの仕事で、行事の撮影などによく行きますが、20人に1人の割合(約5%)で、アトピーの症状がでている園児を見かけるからです。

もちろん、ステロイド剤で症状を消している園児もいるはずですし、ほとんど症状がでていない軽傷の方もいますので、ドイツの乳幼児のアトピー有病率は、日本とあまり変わらないと思います。

それでは、何が違うのかといえば「治癒率」です。
「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2021」よりドイツの有病率について書いてある部分を引用します。

2 歳までにアトピー性皮膚炎と診断されたもののうち 43.2%は 3歳までに治癒し 7 歳まで湿疹がなく、38.3%が 7 歳まで軽快と悪化を繰り返す経過をたどり、18.7%は症状が持続した。

アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2021
https://www.jsaweb.jp/huge/atopic_gl2021.pdf

日本では、乳幼児の段階でアトピーと診断されると、ほとんどの方は治るどころか悪化していきます。
しかし、ドイツの場合は、2歳までにアトピーと診断されても、約43%は3歳までには完治するのです。
そして、7歳まで症状が持続するのは、約18%に過ぎないのです。

これは、アトピーの有病率が18%という事ではありません。
「2 歳までにアトピー性皮膚炎と診断されたもののうち」と書いてあるとおり、2歳までにアトピーと診断された人の中の約18%になります。

2歳までの発症率は約21%になりますので、そのうちの約18%にいうことは、ドイツでの7歳以上のアトピーの有病率は2%未満になります。

2%未満でしたら、街を歩いていても、そう簡単にはアトピーの人を見つけることはできません。
特に、症状がほとんどでていない軽症の人は、アトピーと見分けがつかないと思います。

これが、日本ではアトピーの人をよく見かけて、ドイツではアトピーのひとをあまり見かけない理由になります。

なぜドイツではアトピーが治るのか?

アトピーの原因は、ドイツの有病率のデータで分かるとおり、塩素ではありません。
また、乳幼児の生活は日本でもドイツでもあまり変わりませんので、ストレスがアトピーの原因でもありません。

それではなぜ、日本ではアトピーが悪化し、ドイツではアトピーが治るのでしょうか?

その理由の1つは、アトピーの治療方法が全く違うからです。

ドイツではアトピーの治療はステロイド剤を避ける傾向にあります。
保湿剤などを使った自然療法的な治療が主流になります。

その結果、ステロイド剤の治療がメインではないドイツでは、7歳までに治る方が多い。
逆に、ステロイド剤の治療がメインである日本では、7歳までに治る方はほとんどいません。

この点から考察すると、ステロイド剤を使用すると、身体がステロイド剤に依存してしまう体質になり、ドイツのようにアトピーが自然に治る可能性が激減するということです。

ただ、勘違いしてはいけないことは、アトピーの原因はステロイド剤ではないという事です。

ステロイド剤を使ったからアトピーになったのではありません。
アトピーになったから、ステロイド剤を使ったのです。

脱ステロイドをしても、アトピーが完治できないのは、ステロイド剤を使う前の状態に戻るだけだからです。

それではなぜ、ドイツではアトピーが自然に治るのでしょうか?

自然に治るためには、アトピーの原因を取り去る必要があります。
そのためには、カウンセリングをしないといけません。

日本では3分診療なので、お医者様が患者の生活習慣などを聞くことはありません。
しかし、ドイツの皮膚科では、しっかりと患者と向き合い、時間をかけて診療をしています。

そのため、私が原因療法のカウンセリングを行っているように、ドイツのお医者様は、アトピーの方の生活習慣を聞いたりしながら、適切なアドバイスを行っているのだと思います。

また、ドイツは温泉大国です。
そして、温泉をアトピーの治療に取り入れている所もあります。

私は温泉湯治をした経験がありますが、たった半年でアトピーの症状は80%消えました。
温泉湯治などの自然療法が中心なので、ドイツではアトピーがどんどんと良くなるのです。

まとめると、ドイツは日本と同じように、アトピーになる人は多いですが、ほとんどが7歳になるまでにアトピーの症状が消える方が多いです。

その理由は、保湿や温泉療法などの自然療法が主流であり、ステロイド剤を使った治療がメインではないこと。

そして、日本のような3分診療ではなく、患者さんの生活習慣などを聞きながら、アトピーの原因を取り除くためのアドバイスができているからなのです。

アトピーを根本的に治すには、ドイツのように、しっかりと生活習慣を聞く必要があります。
たった3分間の診療で、アトピーの根本的な原因を見つけたり、適切なアドバイスができる訳がないのです。

 


本日も記事を読んで下さって、本当にありがとうございました。
次回は「なぜ日本人だけが「ステロイド依存症」になるの? 」をお届けしますので、楽しみにしていて下さいね。


 

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