「皮膚に優しい石けん」を使った方がいいの?

「皮膚に優しい石けん」を使った方がいいの?

こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。

「アトピーにいい石けん」という言葉は良く聞きますよね。
それでは、どのような石けんが「アトピーにいい石けん」なのでしょう?

このページでは「どんな石けんを使えばいいの?」というご質問にお答えしていきます。

「アトピーに良い石けん」とは?

一般的にアトピーに良い石けんとは、「ベビー石けん」など、皮膚に優しい石けんの事をいいます。

洗浄力を落として皮膚への刺激を少なくしたり、皮膚の乾燥を防ぐために、保湿成分を混ぜている場合が多いです。

それでは、ベビー石けんを使うのは、アトピーの方にお勧めなのでしょうか?

「ベビー石けん」を使う事で、痒みが減る場合は、ベビー石けんを使ってもいいと思います。
しかし、皮膚への刺激を減らす場合は、石けんを使わずに、お湯だけで洗った方がいいですし、保湿成分が目的の場合は、保湿剤を使った方がしっかりと保湿ができます。

その事を考えると、洗浄力を落とす目的で使う場合でも、保湿成分が目的で使う場合でも、メリットはそれほど多くはありません。

ちなみに、私はベビー石けんや肌に優しい石けんではなく、100円程度で購入できる石けんを使っていますが、下記の症例写真の通り、問題なく、アトピーの症状は消えています。
アトピーの症状写真

また、以前勤めていた温泉湯治療法の会社でも、肌に優しい石けんを使うような指導はしていませんが、問題なくアトピーの症状は改善しています。

1万名の例から考えても、アトピーの症状を改善するという点に関しては、肌に優しい石けんを使う必要性はありません。
ただ、肌に優しい石けんを使う事で、アトピーが悪化するという事も考えられないため、肌に優しい石けんを使いたい場合は、使っても大丈夫です。

石けん

石けんの歴史とアトピーについて

日本で一般に石けんが普及したのは、いつ頃かご存じでしょうか?

調べてみたところ、1900年代に入ってからです。

そして、第二次世界大戦後は、原料油脂の入手が困難になったため、「泥石けん」と呼ばれる粗悪な石けんが流通していたそうです。

つまり、石けんを使い始めたのは、たった100年前からであり、しかも、粗悪な石けんのため、洗浄力はかなり低かった可能性が高いです。

そして、現在使っているような洗浄力の高い固形石けんが使われ始めたのは、恐らく、1960年頃からではないかと思います。

ここで、アトピーの話に戻りますが、アトピーの患者が増え始めたのは、1965年頃からです。

石けんとアトピーの関係を考えると、石けんを使っていなかったり、洗浄力が非常に低い石けんを使っていた時代は、アトピーの患者がいませんでした。
そして、洗浄力の高い石けんを使い始めてから、アトピーの患者が増えてきたのです。

これは、石けんについて考える上で、非常に重要なポイントになります。
石けんを使っていなかった時代は、アトピーの人はいなかったのです。

この事実から、石けんで綺麗に身体を洗う事がアトピーの改善に繋がらない事が分かります。

ペットとアトピーについて

最近は、アトピーになるペットも増えてきています。
しかし、野生の犬や猫にはアトピーの症状がでることはありません。

この点から見ても、石けんに関するヒントがあります。

ペットは石けんを使って、綺麗に身体を洗ってもらっている場合が多いのです。
逆に、野生の動物は、石けんを一度も使わずに、一生を過ごします。

ペットの視点で考えた場合でも、石けんで綺麗に身体を洗う事がアトピーの改善に繋がらない事が分かります。

石けんと皮膚の雑菌の関係について

「石けんを使った方がいい」という説は、皮膚の汚れや皮膚に付いている雑菌は、痒みの原因になるため、可能な限り、取り除いた方がいいという考えのもとに作られています。

もちろん、手や顔は石けんを使って洗った方がいいと思います。

しかし、それ以外の場所に関しては、石けんを使い始めてから、アトピーの患者数が増え始めた事を考えると、石けんで身体を綺麗にすることがアトピーの改善に繋がる可能性はかなり低いです。

それでは、石けんを使っていなければ、雑菌が繁殖するはずなのに、なぜ皮膚は雑菌から守られているのでしょうか?

その理由は、皮膚に常在菌が生息しているからです。
しかし、石けんを使う事で、常在菌のほとんどが流れ落ちてしまうと言われています。

常在菌は何のために皮膚に生息しているのかというと、皮膚を守るために生息しているのです。
雑菌が繁殖しないように、常在菌が皮膚を守っているのです。

「皮膚の上に雑菌がついているため、石けんで洗い落とした方がいい」という説に関しては、皮膚を守っている常在菌の存在を無視しています。

もちろん、症状がでている部分は皮膚が薄い事は確かですが、皮膚が薄くても、皮膚がある限りは常在菌は生息しています。

常在菌のほとんどを石けんで洗い流してしまうと、皮膚を雑菌から守る力が弱くなりますので、逆に雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。

そのため、雑菌の事を考えると、石けんを使わない方がいいという結論になります。

どんな石けんを使えばいいの?

上記では、手と顔以外は、石けんを使わなくてもいい事をお伝えしました。

しかし、入浴をしない場合は、垢が取れにくくなりますし、長年、石けんを使っていた場合は、石けんを使わないと、気持ち悪く感じる場合もあると思います。

また、石けんを使わない事で痒くなる場合もあると思いますので、その場合は石けんを使った方がいいと思います。

それでは、どんな石けんを使えばいいのでしょう?

石けんで痒くなる場合は、ほとんどが石けんの成分によるものです。
以前、小麦粉石けんを使った方にアレルギーが発症した事件がありましたが、一番安全な石けんは、添加物が極力少ない商品になります。

ちなみに、私は100円前後で売っている無添加の石けんを使っています。
添加物や保湿成分が入っていないシンプルな石けんです。

洗浄力は普通ですが、洗浄力を弱めて皮膚への刺激を減らしたい場合は、石けんを使う量を減らせばいいだけです。
固形石けんではなく、液体のボディーソープを使いたい場合は、水で薄めて使えばいいのです。

使う量を減らせば、肌への刺激は減りますし、長持ちしますので、一石二鳥です。
また、薄めても刺激がある場合は、お湯だけで洗えば大丈夫です。

1900年頃までは、石けんを使っていた人は日本にはほとんどいませんでした。
100年ちょっと前までは、石けんを使わない事が当たり前で、アトピーの患者は誰もいない時代でしたので、石けんを使わない事で皮膚が悪化する可能性はほとんどありません。

そして、乾燥して痒くなる場合は、保湿剤を別で塗ればいいのです。
石けんの保湿成分に頼るよりも、専用の保湿剤を使った方が何倍も保湿効果があるからです。

そのため、アトピーの症状がでているからといっても、好きで使いたい場合は別として、ベビー石けんなど、皮膚に優しい石けんを使う必要は特にありません。

100円前後で売っている「お財布に優しい」無添加のシンプルな石けんで十分ですので、石けんで悩んでいる方は、参考にして下さいね。

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