アトピーの発症率と入浴の関係について

アトピーの発症率と入浴の関係について

こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。

入浴には健康効果がある事が知られています。
それでは、入浴はアトピーに効果があるのでしょうか?

このページでは「アトピーの発症率と入浴の関係」についてお伝えしていきます。

「入浴の7大作用」について

入浴と言えば、身体を温める作用がある事は誰でも知っていますが、それ以外にもたくさんの作用があります。

「最高の入浴法」(早坂信哉著)によると、入浴には「7大健康作用」があるそうです。
第一章の入浴の「7大健康作用」から引用します。

1 温熱作用-身体を温めて、血流アップ
2 静水圧作用ーしめつけて「むくみ」を解消
3 浮力作用ー筋肉や関節をゆるめて緊張をとる
4 清浄作用-身体の汚れを洗い流す
5 蒸気・香り作用ー免疫力を高め、自律神経を整える
6 粘性・抵抗性作用-手軽な運動療法効果
7 開放・密室作用-日常から開放されるリラックス効果

すべて、アトピーに効果がありそうですね。
もちろん、アトピーの症状がなくても、毎日入浴をするだけで、健康維持や病気の予防に役立ちます。

ちなみに、「日本の入浴文化」が寿命の底上げに繋がっているとする研究結果もあるそうです。

調べてみたところ、2019年のWHOの資料に基づく平均寿命ランキングでは、日本は男女ともに1位でした。
世界で毎日入浴をしているのは、日本だけですので、入浴が長寿命に繋がっている可能性は高いです。

ただ、健康寿命に関しては、シンガポールが1位で、日本が2位になっています。
入浴の習慣がないシンガポールよりも、日本人の健康寿命が短いということを考えると、毎日入浴をしていれば、それだけで健康で長生きできるという訳ではないことが分かります。

まとめると、「7大健康作用」のある入浴を毎日行ったとしても、睡眠、食事、運動など、それ以外の要素を疎かにすると、健康は維持できないのです。

入浴をすればアトピーは改善するの?

入浴の「7大健康作用」は、確かに健康維持には重要です。
それでは、入浴をすれば、アトピーは改善できるのでしょうか?

まずは、私の体験からお伝えしたいと思います。

私は20代の頃に、温泉湯治でアトピーが8割改善した経験がありますので、温泉湯治がアトピーに効果がある事は、既に実証済です。

しかし、水道水を使った入浴で効果があるのかは試していないため、分かりません。
そのため、アトピーの症状がでている時に、水道水を使った入浴で効果がでるのか検証をしてみました。

「エプソムソルト入浴」などもしていますが、水道水を使った入浴であることには変わりません。

ちなみに、エプソムソルト入浴に関しては、下記の記事をご一読下さい。
エプソムソルトはアトピーにいいの?

それでは、水道水を使った入浴で効果はあるのでしょうか?

温泉水を使った場合、最初の1ヶ月だけでも効果がありました。
しかし、水道水を使った入浴をスタートして1ヶ月経っても、全く効果が現れません。

ただ、温泉湯治をしていた時は、毎日2~3回入浴をしていましたので、1日の入浴回数が違います。
今回は1日1回30~60分で行っていますので、全く同じ条件での比較ではありません。

とは言え、入浴にアトピーの改善効果があるならば、3ヶ月以内に少しでも変化の兆候があるはずです。

そのため、引き続き、毎日30分以上の入浴を続けました。
しかし、残念ながら、毎日の入浴を継続しても、症状に変化がでてくることはありませんでした。

エプソムソルトなどを入れた時もありましたが、水道水を使って入浴をしている限りでは、私の場合はアトピーの改善効果はなかったのです。

アトピーの発症率と入浴の関係について

毎日入浴をする習慣があるのは、日本人だけです。
この事実を考えると、入浴にアトピーの改善効果がある場合、毎日入浴をしていれば、そもそもアトピーにならないはずです。

しかし、毎日入浴をしている方でも、アトピーは発症します。
この点から考えてみても、一般的な日本人の入浴方法では、アトピーを改善する効果はないと考えられます。

また、もし、入浴がアトピーの改善効果がある場合、入浴の習慣がある日本人のアトピーの発症率はかなり低くなるはずです。
しかし、アトピー性皮膚炎の国別発症割合の地図を見ると分かる通り、日本人のアトピーの発症率は世界でもトップクラスです。

アトピー性皮膚炎の国別発症割合(下記のサイトから引用)
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/bjd.19580

世界のアトピーのデータ

毎日入浴をしている国民は、日本を除くとほとんどありません。
この地図を見ると分かる通り、入浴の習慣がない国よりも、毎日入浴をしている日本の方がアトピーの発症率が高いのです。

つまり、入浴の習慣があったとしても、アトピーの予防効果や改善効果は全くないのです。

まとめ

入浴は「7大健康作用」があると言われている通り、健康を維持する効果があります。
しかし、アトピーの予防や改善に関しては、効果はほとんどありません。

入浴の習慣がある日本人のアトピーの発症率は非常に高く、入浴の習慣がない大多数の国の方がアトピーの発症率が低いからです。

また、私は原因療法を行った時に、5年以上も症状が続いていたアトピーを数ヶ月で綺麗な皮膚に戻しましたが、その期間はシャワーしか浴びていません。

下記の症状写真は「入浴なし」で綺麗な皮膚に戻しています。
アトピーの症状写真

つまり、原因療法をする場合、入浴をしていなくても、アトピーを完治する事はできるのです。
ただ、身体を温める事は健康にいい事は確かですので、入浴の効果を否定している訳ではありません。

入浴をしないよりも、入浴をした方が血行も良くなりますし、身体の疲れもとれやすくなります。
その結果、皮膚の回復が少し早くなる可能性はあると思います。

まとめると、入浴にはアトピーの予防効果や改善効果はほとんどありません。
そのため、入浴に皮膚の改善効果を期待することは禁物です。

ただし、入浴には「7大健康作用」がありますので、健康のために入浴はした方がいいのです。

最後に、水道水で入浴をする場合は、このような結論になりましたが、水道水の代わりに温泉を使う場合、結果は全く異なります。

温泉湯治がアトピーに効果がある理由は、下記の記事に書いています。
私の研究結果は、一般論とは違い、実際の体験談になりますので、是非、読んでみて下さいね。
「温泉湯治」をするとアトピーが改善する本当の理由

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