なぜ妊娠するとアトピーの症状が改善するの?

なぜ妊娠するとアトピーの症状が改善するの?

こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。

アトピーの症状がある方が妊娠をすると「アトピーが改善した」という話をよく聞きます。
それではなぜ、アトピーが改善するのでしょうか?

このページでは「なぜ妊娠するとアトピーが改善するの?」という質問にお答えしていきます。

妊娠中の身体の変化について

妊娠をするとアトピーが改善する事はよくあります。
それは、妊娠をする事で身体に変化が起きるからです。

それでは、体内ではどのような変化があるのでしょうか?

体内ではいろいろな変化が始まりますが、アトピーに関係が深いのは血糖値になります。
お腹の中の赤ちゃんが大きくなるにつれて、血糖値が上がっていくのです。

その理由は、お腹の中の赤ちゃんに糖分を与えるためです。

妊娠初期は、お腹の中の赤ちゃんが小さいため、血糖値に大きな変化はありません。
しかし、赤ちゃんが成長するにつれて、赤ちゃんに与える糖分が増えていきます。

つまり、お腹の中の赤ちゃんが大きくなるにつれて、血糖値を上げる必要があるのです。
それでは、どのようにして血糖値を上げるのでしょうか?

それは、血糖値を上げるホルモンを分泌する事で血糖値を上げるのです。
そして、その血糖値を上げるホルモンの中には副腎皮質ホルモンの「コルチゾール」も含まれます。

「コルチゾール」は、抗炎症作用や免疫抑制の作用があるため、ステロイド剤として使われているホルモンになります。
分かりやすく説明をすると、体内で「ステロイド剤」がたくさん作られるようになるのです。

お腹の中の赤ちゃんが大きくなった妊娠末期には、妊娠前と比較すると、血中コルチゾール値は3倍以上になると言われています。
つまり、血糖値を上げる目的で作られたコルチゾールには、抗炎症作用や免疫抑制作用もあるため、アトピーが改善していくのです。

妊娠のイラスト

アトピーの症状が改善しない場合はあるの?

体内の赤ちゃんが大きくなるにつれて、血中コルチゾール値が上がりますので、アトピーの症状がでている方は、ステロイド剤を塗らなくても、症状は改善していきます。

しかし、妊娠した事でアトピーが悪化したという話もあります。
つまり、アトピーの症状が改善できない場合もあるのです。

それではなぜ、症状が改善しない場合があるのでしょうか?

大きく分けると、下記の4点の原因が考えられます。

1点目 ステロイド剤の中止について

1点目は、今までステロイド剤を常用していた方が、ステロイド剤を辞めた場合です。

妊娠が分かると、お腹の中の赤ちゃんへの悪影響を考えて、ステロイド剤の使用をストップする方は多いです。
その場合は、ステロイド剤を辞めたことで、アトピーの症状が悪化します。

今まで薬で抑えていた炎症が抑えられなくなるからです。

お腹の中の赤ちゃんが大きくなれば、血中コルチゾール値が高まりますので、アトピーが改善していきますが、妊娠初期の場合は、血中コルチゾール値に変化がありません。

つまり、妊娠初期は、自然にアトピーの症状が改善する事はありません。

逆に、ステロイド剤を辞めた事で、抑えられていた症状が一気にでてくる場合がありますので、症状が悪化する場合も多いのです。

2点目 ステロイド剤の継続について

2点目は、妊娠中もステロイド剤を塗り続けていた場合です。

通常はお腹の中の赤ちゃんが大きくなればなるほど、血中コルチゾール値は上がっていきます。
しかし、妊娠中もずっとステロイド剤を塗り続けていれば、体内でコルチゾールを分泌する必要がなくなります。

その結果、コルチゾールの分泌量が増えないため、アトピーの症状に変化が現れないのです。

3点目 糖質について

3点目は、甘い物(糖質)をたくさん食べていた場合です。

妊娠中は、お腹の中の赤ちゃんに糖分を供給しないといけないため、甘い物が食べたくなります。
そのため、甘い物をたくさん食べていると、糖質によって血糖値が上がります。

食べ物によって血糖値が上がってしまうと、血糖値を上げるために必要なコルチゾールを分泌する必要がなくなります。
そのため、皮膚の状態を綺麗にしたい場合は、妊娠中は甘い物を食べない方がいいのです。

甘い物を食べなければ、コルチゾールの分泌量が増えますので、ステロイド剤を使わなくても、皮膚はどんどんと綺麗になっていきます。

しかし、甘い物を食べていれば、皮膚の状態に変化はありません。
逆に、悪化する場合もあります。

4点目 体内エネルギーについて

4点目は、慢性的なエネルギー不足の場合です。

慢性的に体内のエネルギーが不足している場合、すべての内臓機能が低下しています。
コルチゾールを分泌している副腎の機能も、もちろん低下しています。

この場合は、副腎の機能低下が原因で、コルチゾールをたくさん分泌する事ができません。
そのため、体内の赤ちゃんが大きくなっても、皮膚の症状に変化はありません。

まとめ

ステロイド剤を使っている方は、妊娠が分かった時点で辞める方が多いです。
そのため、妊娠初期は、ステロイド剤で抑えていた炎症が再発しますので、皮膚が悪化する場合が多いです。

しかし、しばらくの間の辛抱です。

体内の赤ちゃんが大きくなるにつれて、血中コルチゾール値が自然に上がっていきます。
それに伴い、少しずつ、炎症が引いていくのです。

そのため、ステロイド剤を使う必要があまりなくなります。

ただし、出産をすると、血中コルチゾール値は元通りになります。
その結果、再び、コルチゾールによって抑えられていた炎症が再発しますので、その点は気をつけて下さいね。

アトピーは妊娠などで一時的に改善する場合はありますが、綺麗になった皮膚を維持するためには、根本的な原因を取り除く必要があるのです。

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