こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
アトピーは「リーキーガッド」が原因という説があります。
「リーキー」の意味は漏れる、「ガッド」の意味は腸です。
日本語では「腸管壁浸漏(ちょうかんへきしんろう)」と言います。
腸の粘膜に穴が空き、その穴からウィルスや細菌、未消化のタンパク質などが漏れている腸の事です。
それでは、アトピーの原因は「リーキーガッド」が原因なのでしょうか?
このページでは「アトピーはリーキーガッドが原因?」という質問にお答えしていきます。
「リーキーガッド」について
リーキーガッドを直訳すると「漏れる腸」になります。
それでは、本当に腸から、ウィルスや細菌、未消化のタンパク質などが漏れているのでしょうか?
医学的には、リーキーガッドにはエビデンス(証拠)がなく、現時点では「仮説」に過ぎません。
そのため、「漏れているのではないか?」という仮説に基づいて、アトピーの原因ではないかと言われているのです。
つまり、現時点では、リーキーガッドに関しては、分かっていないことが多すぎるのです。
そのため、本当に漏れているのかどうかは、今後の研究結果を待つ必要があります。
ただ、私個人的な考えとしては、リーキーガッドはあるかもしれないと考えています。
その理由は、アトピーの症状がでている皮膚から浸出液が漏れることがあるように、腸も薄くてもろくなっている部分から、ウィルスや細菌、未消化のタンパク質が漏れていてもおかしくないからです。
皮膚がエネルギー不足になると、強い皮膚を作ることができなくなるように、エネルギーが不足すると、強い腸を作ることができなくなります。
そのため、アトピーの症状がでている皮膚のように、少しずつ、もろくて薄い腸になっていくのです。
その結果、アトピーの症状がでている皮膚と同じように、腸の隙間が大きくなってしまうのです。
隙間が小さいと、ウィルスや細菌、未消化のタンパク質などは、腸から漏れる事はありません。
しかし、隙間が少しでも大きくなると、腸から漏れてしまう可能性があります。
それでは、隙間が大きくなるとどうなるのでしょうか?
栄養素を吸収した時に、栄養素と一緒に血管の中に入ってしまう可能性があるのです。
すると、ウィルスや細菌、未消化のタンパク質は、血液と一緒に身体の中を巡ることになります。
すると、ウィルスや細菌、未消化のタンパク質に免疫細胞が反応するようになりますので、炎症の原因になる可能性があるのです。
「リーキーガッド」はアトピーの原因なの?
リーキーガッドは仮説に過ぎませんが、上記で説明した通り、アトピーの原因としては、説得力があります。
私も「現時点」では、お肉や豆などのタンパク質で痒くなるのは「リーキーガッド」が原因の可能性もあると考えています。
アトピーになると、エネルギー不足により、消化能力が弱くなります。
すると、タンパク質がしっかりと消化できなくなり、未消化のタンパク質が増えます。
未消化のタンパク質が腸から漏れて血液の中に入ると、免疫細胞が未消化のタンパク質に反応して、体中の免疫力が上がります。
その結果、免疫力は「異常な皮膚」への攻撃力もアップしますので、アトピーの症状がでている部分の皮膚が痒くなるのです。
ただし、リーキーガッドは「痒くなる原因」の可能性がありますが、アトピーの原因ではないと考えられます。
その理由は、アトピーが発症したばかりの時は、肉や豆を食べても痒くなる事はほとんどないからです。
肉や豆を食べて痒くなるのは、アトピーの症状がある程度悪化してからになります。
つまり、アトピーの症状が悪化してから、リーキーガッドになるのです。
もう少し詳しく説明をすると、エネルギー不足が原因で最初にアトピーが発症します。
更に、エネルギーが不足すると、腸の状態も悪化し、リーキーガッドの症状がでてくるのです。
まとめ
リーキーガッドは、医学的には解明されていません。
そのため、本当にリーキーガッドがあるのかどうかは、現時点では分かりません。
リーキーガッドがアトピーと関係が大きい部分は、未消化のタンパク質が腸から漏れることです。
未消化のタンパク質に免疫細胞が反応し、皮膚に痒みが起こると考えられます。
つまり、リーキーガッドは「痒みの原因」になっている可能性があります。
ただし、アトピー性皮膚炎はタンパク質を食べていなくても、痒くなることはよくあります。
そのため、リーキーガッドの症状が実際にあった場合でも、それだけが痒くなる原因ではありません。
そして、リーキーガッドが原因で、アトピーになるのではありません。
アトピーが悪化すると、リーキーガッドになるのです。
その理由は、生命維持に必要な腸などの消化器官は、皮膚よりも優先順位が高いからです。
コメント