ヒスタミン耐性が低い事がアトピーの原因なの?

ヒスタミン耐性が低い事がアトピーの原因なの?

こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。

ヒスタミンと言えば、痒みの原因になると言われていますよね。
それでは、ヒスタミン耐性が低いことがアトピーの原因なのでしょうか?

このページでは「アトピーとヒスタミンの関係」について、お伝えしていきます。

ヒスタミンと痒みについて

私がヒスタミンが原因の痒みについて、初めて意識をしはじめたのは、20代の後半に、スーパーで買ったお寿司を食べた時の事です。

お寿司を食べても痒くなることはありませんが、なぜか、スーパーで買ったお寿司を食べると痒くなる事に気がついたのです。

今まで魚を食べても痒くなることはなかったので、はじめは「魚アレルギーになったのかも?」と思いましたが、焼き魚などを食べても、痒くなることはありませんでした。
そのため、痒みの原因を調べていた時に、青身魚の「ヒスタミン」が原因であることが分かったのです。

その頃は、会社勤めをしていたため、スーパーに行くのは仕事が終わってからです。
そして、閉店間際にお寿司を買っていました。

つまり、工場でお寿司がパックに詰められてから、半日程度は経過している新鮮ではないお寿司を食べていたのです。

ヒスタミンは、新鮮な魚にはそれほど多くありませんが、時間が経てば経つほど、ヒスタミンの量が増えていきます。
そのため、閉店間際に購入したお寿司の青身魚には、ヒスタミンの量がかなり増えているのです。

そのため、スーパーで閉店間際に購入したお寿司を食べた時は、いつも痒くなったのです。
それ以来、スーパーなどでお寿司を購入する時は、いくら値引きがされていたとしても、加工してから時間が経ったものは購入しないようにしています。

ちなみに、昔から、サバなどの青身魚を食べると痒くなる事は有名です。
青身魚を食べると痒くなる場合は、ヒスタミンが原因の痒みになります。

そのため、青身魚を食べる時は新鮮な魚を食べるようにすれば、ほとんどの場合は、痒みなどの症状はでない可能性が高いです。

お寿司

ヒスタミンとアトピーについて

ヒスタミンが増えた青身魚を食べると痒くなるように、ヒスタミンは痒みの原因になることは確かです。

もちろん、同じ青身魚を食べても、痒くなる人と痒くならない人がいるように、ヒスタミンの耐性には個人差があります。
そのため、ヒスタミン耐性が低い体質がアトピーの原因であるという説を唱えているお医者様もいらっしゃいます。

それでは、ヒスタミン耐性が低い事がアトピーの原因なのでしょうか?

工場で加工してからかなり時間が経過したパックのお寿司を食べても、ほとんどの人は、痒くなりません。
私の場合は痒くなりますので、私はヒスタミン耐性が低い体質だと思います。

しかし、私がスーパーで購入したお寿司を食べて痒くなった20代の後半は、アトピーの症状が全くでていない完治していた状態の時でした。

アトピーの症状がでていないため、痒くなっても、皮膚は丈夫なため、掻いても少し傷ができる程度で、すぐに皮膚は元通りの綺麗な皮膚に戻ります。

もし、ヒスタミン耐性が低い「体質」がアトピーの原因の場合、ヒスタミンが原因で痒くなれば、皮膚はどんどんと悪化していくはずです。
しかし、実際はそのような事がなく、あくまでも一時的な痒みにしか過ぎませんでした。

つまり、ヒスタミンが原因で痒くなっても、アトピーになることもなく、皮膚の悪化もしなかったのです。

また、昔から青身魚を食べると、アレルギーのような症状がでる事は有名です。
アトピーの患者がほとんどいなかった1965年以前でも、青身魚を食べると痒くなる人はたくさんいたのです。

これは、ヒスタミン耐性が低い体質の人は、昔から一定の割合で存在していた事を意味します。

しかし、1965年以前は、ヒスタミンが過剰に分泌される体質の方でも、アトピーにはならなかったのです。
この点から考えると、ヒスタミンはアトピーの原因ではないと言えます。

食事療法とアトピーについて

サバなどの青身魚は、ヒスタミンが多く含まれている事で有名ですが、ヒスタミンを多く含む食品は、青身魚だけではありません。

大豆食品やトマト、チョコレートやココアなどにも含まれています。

ヒスタミンで痒くなることは多くの方が知っていますので、食事療法をしている方は、ヒスタミンが多く含まれている食べ物を除去している方が多いです。
そして、ヒスタミンが多く含まれている食品を除去することで、ヒスタミンが原因の痒みの発生は防ぐことができます。

私の場合、新鮮ではないお寿司を食べると痒くなりますので、そのお寿司を食べなければ、お寿司が原因の痒みは取り除くことができます。

しかし、ヒスタミンが多く含まれている食品を除去したとしても、アトピーが改善しない方は多いですし、それどころか、逆に悪化している方もいます。

私も食事療法をしていた時期がありますが、その時は、ヒスタミンが多く含まれている食品は一切食べていませんでしたが、それでもアトピーの症状が改善することはありませんでした。

逆に、20代の後半に、アトピー体質の私がヒスタミンが多く含まれている食品を頻繁に食べて、毎回痒くなっても、アトピーになることはありませんでした。

また、1965年以前の冷凍輸送が発達していなかった頃は、新鮮な状態で輸送できなかったため、青身魚を食べて痒くなった方はかなり多かったと思いますが、誰もアトピーにはなりませんでした。

その事から考えても、ヒスタミンはアトピーの原因ではなく、ヒスタミンの痒みとアトピーの痒みは全く別のものと考えられます。

ナイアシンについて

ヒスタミンは免疫細胞の一種であるマスト細胞に貯蔵されています。
そのため、マスト細胞にヒスタミンがたくさん貯蔵されているために、痒くなるという説があります。

それでは、マスト細胞に貯蔵されているヒスタミンが減れば、痒みがなくなり、アトピーも改善するのでしょうか?

これは、簡単に検証をすることができます。
ビタミンB3と呼ばれる「ナイアシン」をサプリメントで摂取すると、マスト細胞がヒスタミンを放出するからです。

ちなみに、ナイアシンを一定量以上摂取すると、「ナイアシンフラッシュ」と呼ばれる反応が現れます。

そして、私はアトピーの症状がでている時に、「ナイアシンフラッシュ」を何十回も行いました。
ナイアシンフラッシュを行うと、体中が暑くなり、体中がピリピリする状態が10分ほど続くのです。
これは、マスト細胞がヒスタミンを大量に放出している反応です。

アトピーの方が行うと、痒みが出る場合も多いそうですが、私の場合、それほど痒みは出ることがありませんでした。

それでは、ナイアシンフラッシュを行う前と何十回行った後では、アトピーの症状に変化は現れたのでしょうか?

私はナイアシンを1年以上に渡って摂取していますし、ナイアシンフラッシュも何十回も行っていますので、アトピーの症状がない人よりも、ヒスタミンは少ないはずです。

しかし、1年以上に渡って、ナイアシンをとり続けても、アトピーの症状には変化がなかったのです。
痒みが減る事もなく、症状が改善することもありませんでした。

もし、体内のヒスタミンの量が多いことがアトピーの原因と関係がある場合、ヒスタミンを減らせば、アトピーの痒みは減り、皮膚の状態も改善されるはずです。

しかし、そのような事はなかったのです。

ナイアシンを摂ることで、ヒスタミンが放出されるということは、ナイアシン不足の場合は、体内にヒスタミンが溜まっているということになります。
そのため、アレルギーやアトピーの方は、ナイアシン不足が原因と書いてある記事はよく見かけます。

しかし、ナイアシンを摂ることで、実際にアトピーの症状が改善した方の体験談は、私が調べた限りでは、見つけることができませんでした。
また、私がナイアシンを1年以上に渡り摂取しても、アトピーの改善は見られなかった事から考えても、ヒスタミンはアトピーの原因とは関係がないと考えられます。

まとめ

青身魚を食べると痒くなる人は昔から一定の割合でいましたが、1965年以前はアトピーになる人はいませんでした。
また、ナイアシンのサプリメントを摂らなくても、1965年以前は、誰もアトピーにならなかったのです。

私はアトピーの症状がでていない時に、頻繁にヒスタミンの量が増えているお寿司を食べて、痒くなっていましたが、痒くなった時に掻いてもすぐに治り、アトピーにはなりませんでした。
そのため、ヒスタミンの含有量が多い食べ物を食べても、アトピーになる訳ではありません。

また、最新の医学では、アトピー性皮膚炎の痒みはヒスタミンではない事が明らかになっているみたいです。

私を含めて、抗ヒスタミン剤を使っても、アトピー性皮膚炎の痒みを止めることができない方が多い事から考えても、アトピー性皮膚炎の痒みはヒスタミンが原因ではありません。

また、ナイアシンを摂って体内のヒスタミンを除去しても、アトピーが改善しなかった事から考えても、ヒスタミンを除去するだけでは、アトピーそのものが改善することもありません。

しかし、アトピーの原因とは関係がないから、ヒスタミンが多く含まれているチョコレートやココアなどを食べてもいいかというとそうではありません。

ヒスタミンが原因で痒くなることは確かですので、皮膚の修復が遅れてしまいます。

そのため、アトピーが完治するまでは、できる限り、ヒスタミンが多く含まれている食べ物は、除去した方が無難です。

もちろん、アトピーが完治すれば、ヒスタミンが多く含まれている食べ物を食べても大丈夫です。
ヒスタミンが原因で痒くなって掻いたとしても、皮膚はすぐに修復されるからです。

完治した状態を維持していれば、掻いてもアトピーにはなりませんので、その点は安心して下さいね。

コメント

  1. もくつ より:

    はじめまして。いくつか読ませていただきましたがとても勉強になります。私もずっとアトピーで最近はまたひどいのでネット検索をよくしていたらこちらにたどり着きました。

    根本的な原因が知りたいのですがそれがどこに書いてあるのか見つけられません、、
    冷凍食品のせいなのですか?

    • 齋藤 奈穂樹 より:

      もくつさん、はじめまして。アトピー研究家の齋藤です。
      ブログを読んで頂き、ありがとうございます。
      現在、書籍を執筆中でブログの更新が止まっています。
      根本的な原因は書籍に記載しますので、もう少し待っていて下さいね。
      誰でも納得できるように、分かりやすく説明しようと思っています。
      ちなみに、冷凍食品はアトピーの原因ではありません。
      冷凍食品を食べていない人でも、アトピーになる人はたくさんいます。
      アトピーは症状が酷いと、勉強もできないし、仕事も手に付かないし、本当に辛いと思います。
      甘い物と肉類、油(オメガ6)を摂らず、和食を中心に食べていれば、症状は抑える事ができますので、頑張って下さいね。
      他にも質問がありましたら、いつでもコメントして下さい。

タイトルとURLをコピーしました