皮膚は排泄器官なの?

皮膚は排泄器官なの?

こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。

デトックス関係の記事を読んでいると「皮膚は排泄器官である。」という記事をよく見かけます。
また、アトピーは皮膚から有害物質を排泄している症状であるという記事もあります。

その記事は本当なのでしょうか?

このページでは「皮膚は排泄器官なの?」というご質問にお答えしていきます。

皮膚に排泄機能はあるの?

皮膚が排泄器官の場合、皮膚から有害物質が検出されるはずです。
しかし、調べてみた限りでは、アトピーの方の皮膚から有害物質が検出されているというようなデータは今のところ、ありませんでした。

例えば、「食品添加物を排泄しているため、皮膚から食品添加物が検出された」というような具体例があると、説得力がありますが、そのような具体例が全くないのです。

また、医学的にも「皮膚が排泄器官である」というエビデンスはありません。
そのため、「皮膚が排泄器官である」という説明は、あくまでも推測でしかありませんでした。

それでは、有害なミネラルが身体の中に入ってくると、アトピーになるのでしょうか?

これは、すぐに調べることができます。
日本では、カドミウムが原因の「イタイイタイ病」、メチル水銀が原因の「水俣病」など、有害なミネラルが原因の公害がいくつかあるからです。

それでは、イタイイタイ病や水俣病になった方は、多くの方がアトピーになったのでしょうか?

調べてみたところ、誰もアトピーになっていなかったのです。
もし、皮膚に有害なミネラルが排泄されるという機能があれば、多くの方がアトピーになるはずです。

しかし、誰もアトピーにならなかったという事は、皮膚には排泄機能がないと考えられます。

髪の毛や爪から有害なミネラルが検出される理由

皮膚ではありませんが、髪の毛から毒素を排出しているという記事はたくさんあります。
その排泄している毒素とは、水銀などの体に有害なミネラルであり、実際に頭皮や爪から検出されているそうです。

この点から考えると、皮膚ではなく、髪の毛から有害なミネラルを排泄している可能性があります。
また、髪の毛だけではなく、爪からも検出されているとのこと。

爪と言えば、皮膚の一部です。
分かりやすく説明すると、皮膚が硬くなったものが爪になります。

それでは、髪の毛や爪は排泄器官なのでしょうか?

私は下記の2つの理由から、排泄器官ではないと考えています。

1つ目の理由は「血液中の有害なミネラルが髪の毛や爪に紛れ込んだだけ」という可能性が高いからです。

髪の毛や爪は、血液に含まれている成分から作られています。
また、頭皮や爪は血管の折り返し地点になります。

爪の根元を「血流スコープ」で見ると分かりますが、爪の根元で血管が急カーブして、心臓の方に戻っていきます。
有害物質は、この急カーブを曲がりきれずに振り落とされるため、髪の毛や爪の中に入り込む可能性が高くなるのです。

2つ目の理由は、排泄器官という役割がある場合、その役割を放棄する事がないと考えられるからです。

有害物質は、年齢を重ねるにつれ、体内に蓄積されていきます。
それでは、有害物質を排泄するために、髪の毛は増えていくのでしょうか?

男性の場合は、40代以降になると、髪の毛が抜け始める方が多くなります。

髪の毛に有害物質の排泄という重要な役割がある場合、40代で髪の毛が抜けはじめる事は考えにくいです。
90歳まで生きるという事を考えると、人生の半分の期間、髪の毛から有害物質を排泄できなくなるからです。

もちろん、排泄のメインは尿や便という事には間違いありませんが、この点を考えると、髪の毛がサブとしての役割を果たしているとは考えられません。
サブとしての役割を果たす場合、メインの臓器が限界に達した時や機能障害が起きたときに活躍する事になるため、基本的には、死ぬ直前までは、役割を果たすことができるはずです。

人生の半分で役割を放棄してしまう場合は、メインの臓器のバックアップ期間としての役割はほぼないと考えられます。
そのため、髪の毛に関しては、有害物質が「紛れ込んだだけ」と言えます。

ちなみに、爪の場合は、死ぬまで存在しますので、その点に関してはクリアしています。

しかし、爪に関しても、高齢になればなるほど、もろくなってしまいます。
そのため、髪の毛と同じように、有害物質がただ単に「紛れ込んだだけ」と考えられます。

この2点から、髪の毛も爪も、排泄機能がない可能性が高いです。

皮膚の排泄機能

食品添加物と皮膚の排泄機能について

自然食品を販売している会社などでは、食品添加物や農薬などが体内に蓄積された結果、それを皮膚から排泄するために、アトピーになったという説を唱えている所があります。

食品添加物をたくさん採ると、実際に痒くなりますので、この説は説得力があるように感じます。
しかし、しっかりと検証していると、これも仮説に過ぎない事が分かります。

その理由の1点目は、一切、食品添加物を採らない食生活を続けていても、アトピーになる人はいますし、アトピーの症状が改善しない方もたくさんいます。

また、母親が無農薬有機野菜を食べているなど、食べるものに気をつけている場合でも、生後数ヶ月で母乳しか飲んでいない時に、アトピーの症状がでてくる赤ちゃんもいます。

2点目は、日本人よりも食品添加物をたくさん摂っているフィリピン人やタイ人には、ほとんどアトピーの方がいません。食品添加物の摂取量とアトピーの発症率には、因果関係がないのです。

この2点を考えると分かるとおり、皮膚に食品添加物を排泄する機能は備わっていないと考えられます。
また、医学的に見ても、皮膚が食品添加物を排泄しているという「エビデンス」はないのです。

まとめ

「皮膚は排泄器官である。」という記事は、インターネット上でもよく見かけます。
しかし、そのようなエビデンスはありません。

エビデンスがないのに、そのような記事がたくさんあるのは、食品添加物を多く摂ると、痒くなる時が多いからです。

また、イタイイタイ病や水俣病など有毒なミネラルの蓄積が原因の病気の場合は、有毒なミネラルを皮膚から排泄しようとしますので、アトピーの症状がでる人が続出するはずです。
しかし、体内に有害なミネラルが蓄積されても、アトピーになる人は誰もいませんでした。

痒くなる原因は、皮膚が食品添加物や有害なミネラルなどを排泄しようとしているからではありません。
ただ単に「異常な皮膚」を排泄しようとして痒くなっているだけなのです。

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