こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
コーヒーはアトピーに良くないと言われていますよね。
それでは、コーヒーをやめるとアトピーは改善するのでしょうか?
このページでは「コーヒーをやめるとアトピーは改善するの?」というご質問にお答えしていきます。
コーヒー中毒者がコーヒーをやめるとどうなるの?
まずは、私の体験からお伝えしていきます。
私は毎日コーヒーを飲まずにはいられないほど、コーヒー中毒者でした。
コーヒーを飲まないと頭がすっきりせず、仕事ができないほどでした。
ちなみに、冷たい飲み物はほとんど飲まないため、基本的には夏でもホットのブラックコーヒーを飲んでいました。
ただ、毎日2杯以上飲んでいると、コーヒーを飲んでも、カフェインの効果があまりでなくなり、コーヒーを飲むと、頭痛がする事も多くなってきました。
また、その頃はアトピーの症状が再発していましたので、コーヒーとアトピーの症状の関係を知るためにも、コーヒーを辞める決心をしたのです。
しかし、コーヒー中毒者がコーヒーをやめることは、想像以上に難しい事だったのです。
恐らく、タバコ中毒の方がタバコをやめるのと同じような感じだと思います。
コーヒーを辞めると、頭がすっきりしない状態が続き、仕事が手につかない事も多くなりました。
コーヒーを飲まないと、仕事ができないのです。
そのため、いきなりコーヒーを完全にやめるのではなく、飲む回数を少しずつ、減らしていくことにしました。
コーヒー中毒になっていると、いきなりコーヒーをやめると禁断症状がでてくるからです。
その禁断症状を乗り越え、コーヒーを飲む回数を減らしていった結果、完全にコーヒーを飲まなくても大丈夫な身体になるのは、約1年間もかかったのです。
コーヒーをやめるとアトピーは改善するの?
上記でお伝えした通り、約1年間かけて、コーヒー断ちをしました。
そして、アトピーの症状がどうなるのかを検証しました。
まず、コーヒー中毒の時は、毎日2杯以上、コーヒーを飲んでいましたが、コーヒーを飲むと痒くなるというような事はありませんでした。
もし、コーヒーを飲むと痒くなるとすれば、コーヒーを控えますが、痒くならないからコーヒーを飲んでいたのです。
また、お茶や紅茶などのカフェインが含まれる飲料を飲むことで、痒くなったこともありません。
ただ、寝不足の時にコーヒーなどのカフェイン飲料を飲むと、痒くなる事はよくありました。
寝不足を解消すれば痒くならないため、この場合はコーヒーではなく、寝不足が痒みの根本的な原因です。
そのため、私の場合は、睡眠がしっかり取れている限りは、カフェインが原因で痒くなるという事はありませんでした。
つまり、コーヒーなどのカフェインが含まれる飲料を飲むことで、悪化することはなかったのです。
それでは、コーヒーをやめるとアトピーの症状を改善することはできるのでしょうか?
この点については、約2年間にわたり検証しました。
最初の1年間は、コーヒーを飲む回数を減らしました。
次の1年間は、全くコーヒーを飲みませんでした。
そして、その結果は、コーヒーを飲む回数を減らす前と、症状は変わらなかったのです。
完全にコーヒーを飲まなくなってから1年間以上経過しても、アトピーの症状が改善するということはなかったのです。
そのため、コーヒー自体は、アトピーを悪化させる事もなければ、改善する事もないというのが私の検証結果になります。
ちなみに、コーヒー自体はアトピーの原因ではありません。
私は生後すぐにアトピーになっていますので、コーヒーを飲む前からアトピーが発症しています。
また、母親もコーヒーを飲むことはほとんどありませんでした。
コーヒーを飲んでいない人でもアトピーが発症する方が多い事から考えても、アトピーとコーヒーはそれほど因果関係がないと言えます。
ただ、アトピーが悪化することがないからと言っても、コーヒーを飲む場合は、注意しないといけない点があります。
それは、コーヒーに含まれるカフェインの覚醒作用です。
コーヒーと睡眠について
コーヒーそのものに関しては、アトピーを悪化させる事もなければ、改善する事もありませんでしたが、コーヒーはカフェインの含有量が多いため「睡眠」に悪影響を与える場合があります。
良質な睡眠が取れなかった場合、皮膚の回復が遅れますので、アトピーの症状が悪化する可能性が高いです。
一般的には「夜寝る前にコーヒーを飲むと眠れなくなる。」と言われています。
確かにその通りで、私の場合は、夜にコーヒーを飲むと、朝まで眠ることができませんでした。
しかし、コーヒーと睡眠に関しての実験を繰り返した結果、朝にコーヒーを飲んでも、夜に寝付けない場合があることが分かったのです。
これは、睡眠の本にも書いていませんし、ネットで調べてもでてきません。
そのため、自分自身の身体で、検証を繰り返したところ、いろいろな事が分かりました。
まず、コーヒーを飲むと「体内時計」が後ろにずれる場合が多い事が分かりました。
例えば、夜の10時に毎日寝ていた場合、コーヒーを飲むと、夜の10時になっても眠ることができず、夜の11時になったり12時になったりする事がよくありました。
「体内時計とコーヒー」の関係についても、いろいろな検証を繰り返しましたが、カフェインが睡眠を妨げる場合、カフェインの「体内の含有量」と関係が深い事も分かりました。
カフェインは数時間~1日で体外に完全に排泄されるとは限らないのです。
つまり、夜に飲んでいなくても、体内にカフェインが残っている状態で眠りに就くと、深い睡眠が取れなかったり、なかなか寝付くことができなかったりと、睡眠が妨げられる場合があるのです。
コーヒーを飲む量が多い場合、朝に飲んだ場合でも、朝に飲んだカフェインの影響によって、夜の睡眠が妨げられる場合があります。
さらに、翌日の睡眠時までカフェインの影響が続く場合もあります。
これは、1日おきにコーヒーを飲むと、カフェインの効果が飲む度に表れますが、毎日コーヒーを飲むと、頭痛がする事が多い事から分かった事です。
前日に飲んだコーヒーが体内に残っているため、2日続けて飲むと、カフェインの摂り過ぎになり、頭痛がするようになるのです。
つまり、一晩寝れば、カフェインがすべて体内から排泄される訳ではないのです。
つまり、当日飲んだコーヒーの時間や量だけではなく、前日に飲んだコーヒーの量なども考慮しないといけないのです。
前日に飲んだコーヒーのカフェインが翌日になっても体内に蓄積されている場合もあるのです。
ただ、カフェインの影響は誰にでもあるわけではありません。
カフェインの処理能力は個人差がかなり大きいからです。
夜にコーヒーを飲んでも、全く睡眠に影響がない方もいますし、ほんの少し飲んだだけでも、眠れなくなる方もいます。
コーヒーを飲んでも睡眠に全く影響がない場合は、カフェインの飲む量や飲む時間に関しては、あまり気にする必要がないと思います。
コーヒーを飲むことで眠れなくなる場合は、コーヒーを飲む量を減らしたり、2日に1回にしたりするなどの調節が必要です。
私の場合は、何度も検証を繰り返した所、コーヒーの種類にもよりますが、コーヒーを2杯(約600ml)以上飲んだ場合、翌日にもカフェインが体内に残っている場合が多いことが分かりましたので、1日に1杯(300ml)にするか、2杯以上飲んだ場合は、次の日は飲まないようにしています。
コーヒーを控えた方がいい場合は?
コーヒーを飲む度に痒くなる方で、睡眠があまり取れていない場合は、可能な限り、コーヒーを控えた方が無難です。
上記の項目で書きましたが、私の場合は、睡眠が取れている時はコーヒーを飲んでも痒くなることはありませんが、睡眠不足の場合は痒くなる事があります。
コーヒーに限りませんが、睡眠不足は痒みの原因になるのです。
睡眠不足によって、身体の機能が低下してしまうためです。
また、コーヒーを飲むときに、砂糖やクリームを入れている方や、スナック菓子などを一緒に食べている方も、コーヒーを控えた方が無難です。
コーヒーに悪影響がなくても、砂糖やクリーム、お菓子によって、アトピーの症状が悪化するからです。
また、睡眠不足がなく、コーヒーだけ飲んでいる場合でも、コーヒーを飲むと痒くなる場合は、身体の機能低下がかなり進行している可能性が高いです。
身体の機能が低下している時にコーヒーを飲むと、身体は疲れていても、元気を出そうと頑張るため、全体的なエネルギーが減っていきます。
すると、痒みを抑えている皮膚の炎症を抑えるエネルギーも一緒に減ってしまうため、痒みが強くなるのです。
その他には、コーヒーに含まれている微量のタンパク質が原因の場合もあると思います。
また、カフェインの血管収縮作用の反動で、血管が拡張して痒くなっている可能性もあります。
根本的には原因療法をして、身体の機能を上げていかないといけませんが、それまでは、コーヒーを飲む度に痒くなると思いますので、痒みを抑えるためにも、コーヒーは完全に辞めた方が無難です。
私のようにコーヒー中毒になっていた場合は、コーヒーを辞めることは想像以上に難しい事ですが、時間をかければやめることは可能です。
また、コーヒーを飲んでもアトピーが悪化しない場合でも、眠りが浅くなるなど睡眠に影響がある場合は、コーヒーの量を減らしたり、飲む回数を減らしたり、飲む時間を調節することによって、睡眠に影響がでない範囲で飲むように心がけた方が皮膚の状態は早く回復します。
深い睡眠が取れている時は、皮膚がしっかりと修復されるからです。
逆に、コーヒーを飲んでも、痒くなる事がなく、睡眠にも全く影響がない場合は、コーヒーを飲んでも問題ありません。
ただ、カフェインの処理能力は、体調や年齢によっても大きく変わります。
そのため、今は全くカフェインの影響がでていない場合でも、体調が悪い時や年齢を重ねるにつれ、睡眠に影響がでてくる可能性があります。
もし、コーヒーをよく飲んでいる方で、睡眠の質が落ちてきたと感じた時は、まずはコーヒーを疑ってみましょう。
これは、コーヒーをやめるだけで、簡単に原因をチェックをすることができます。
ちなみに、コーヒー以外にも、カフェインを含む飲料はたくさんあります。
しかし、私がカフェインを含む飲料を飲み比べたところ、カフェインの含有量が多くても、カフェインの効果がコーヒーより大きくでる飲み物はありませんでした。
カフェインの効果はコーヒーが一番強かったのです。
カフェインの含有量はコーヒーの方が少ないのに、覚醒効果はコーヒーの方が高いのです。
その点を不思議に思っていましたが、2024年になって、この疑問点が解決できました。
詳しくは下記の記事に書きましたので、読んでみて下さいね。
カフェインレスコーヒーは飲んでもいいの?
つまり、コーヒーの覚醒効果は、カフェイン効果だけではなかったのです。
そのため、カフェインの含有量がコーヒーより高いものを飲んだ場合でも、コーヒーを飲んだ方が覚醒効果が高い場合があるのです。
そのため、コーヒーよりも、紅茶やお茶を飲んだ方が睡眠への影響は小さくなるのです。
ただ、これも個人差があると思います。
そのため、眠れない方や深い睡眠が取れない方は、できる限り同じ条件で、カフェインを含むドリンクを飲み比べて、自分自身で検証してみて下さいね。
カフェインの影響が少ないコーヒーは?
コーヒーは覚醒作用以外にも、様々な作用があります。
そのため、飲み過ぎると、頭痛がしたり、胃痛がしたり、下痢になったりします。
コーヒーは薬ではなく、嗜好品ですので、飲む量や飲む時間、コーヒーの種類など、あまり気にせずに飲んでいる方がほとんどだと思います。
しかし、アトピーの症状を一刻も早く治したい場合は、どのコーヒーをどれくらい飲むと睡眠に影響があるのか、頭痛がするのか、胃痛がするのか、下痢になるのかなどを、コーヒーを飲む度に記録し、飲み過ぎにならない範囲を知ることが大切です。
飲み過ぎなければ、コーヒーが原因でアトピーが悪化する事はあまりないため、コーヒーが好きな方は、自分の限界を知って、コーヒーを楽しむようにしましょう。
ちなみに、カフェインの影響を最小限に抑えたコーヒーがあります。
それは、カフェイン抜きの「デカフェ」のコーヒーです。
アメリカではドーナツ店などでも「デカフェ」のコーヒーサーバーがあるほど、「デカフェ」はメジャーなコーヒーです。
日本でも、チェーン店のカフェの多くは「デカフェ」のコーヒーを頼むことができますので、コーヒーが好きでやめられないけれど、カフェインの摂取量を減らしたい場合は「デカフェ」を頼んでみて下さいね。
注意点は「デカフェ」でも少しはカフェインが含まれていることです。
また、コーヒーの風味が少し落ちますので、通常のコーヒーと全く同じ味ではありません。
とは言え、1日に何杯も飲みたい方は「デカフェ」を飲むことで、カフェインの影響を最小限に抑える事ができます。
ただ、日本では「デカフェ」はそれほど一般的ではないため、個人経営のカフェなどでは「デカフェ」の対応ができないお店もあると思いますので、その点には注意して下さいね。
コーヒーの副作用を最小限にする方法
最後に、頭痛や胃痛など、コーヒーの副作用を最小限にする方法をお伝えします。
私は1日にコーヒーを2杯以上飲むと、頭痛や胃痛がする事があります。
しかし、頭痛や胃痛の副作用に関しては、和らげる方法があるのです。
その方法とは、コーヒーだけを飲まないこと!
スターバックスなどカフェに行くと、コーヒーだけ頼んでいる方も多いと思います。
しかし、コーヒーだけ飲むと、カフェインの吸収スピードが早くなります。
そのため、食事と一緒にコーヒーを飲めばいいのです。
つまり、カフェインの吸収スピードを遅くすればいいのです。
カフェインの吸収スピードが遅くなると、血管が急激に収縮したり、胃酸を過剰に分泌することがなくなるため、頭痛や胃痛になりにくくなります。
カフェや喫茶店では、サンドウィッチなどの軽食も販売している場合がほとんどですので、少しお金はかかりますが、コーヒーを頼むときに、一緒に軽食も頼んで、軽食と一緒にコーヒーを飲むことがお勧めの方法になります。
コーヒーの副作用に悩んでおられる方は、是非、参考にしてみてください。
ちなみに、吸収スピードを遅くしても、カフェインが吸収されている事には変わりありません。
吸収スピードが遅くなっても、睡眠には影響がありますので、その点には気をつけてくださいね。
まとめ
コーヒーはアトピーの原因ではありません。
また、コーヒーを飲んでも、痒みに繋がるとは限りません。
しかし、コーヒーを飲むことで、寝付きが悪くなったり、眠れなくなった場合は、睡眠不足になり、アトピーが悪化したり、痒みが強くなったりします。
また、アトピーの症状がかなり悪化している場合は、消化機能を含め、内蔵機能がかなり低下しています。
体調不良の場合も同じです。
この場合、コーヒーの覚醒作用が内蔵機能に大きな負担をかけてしまいますので、痒みが強くなる可能性が高いです。
コーヒーを飲んでも、睡眠に影響がない方や痒くならない方は、コーヒーを飲んでも大丈夫ですが、眠れなくなる方や、アトピーの症状がかなり悪化している方は、コーヒーを飲むことを控えるか、デカフェのコーヒーを飲むようにしましょう。
コーヒーを飲むと痒くなるのは、アトピーの症状が酷い時だけです。
アトピーの症状がなくなれば、コーヒーを飲んでも痒くなりませんし、コーヒーを飲むとアトピーになる訳でもありませんので、コーヒーが好きな方は安心して下さいね。
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