こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
ステロイド剤の副作用には「白内障」があります。
それでは、なぜステロイド剤を使い続けると、白内障になるのでしょうか?
このページでは「ステロイド剤を使うと白内障になる理由」について、お伝えしていきます。
ステロイド剤を使うと白内障になる確率は?
以前、私は、温泉湯治でアトピー性皮膚炎の方々をサポートする会社に約4年間働いていました。
そして、顔にステロイド剤の副作用が強くでている方は、白内障の症状がでている方が多いのが印象的でした。
私の知っている身近な人でも、ステロイド剤が原因で白内障になり、手術をした方がいます。
海外ではニュージーランド在住のアニータ・ウォンさんが、ステロイド剤の副作用で白内障になった事がネットニュースで有名です。
アトピー性皮膚炎でステロイドを25年 副作用で地獄を見た女性
https://news.infoseek.co.jp/article/japantechinsight_701825/
逆に、ステロイド剤を塗っていない方で白内障になった方は、私は出会ったことがありません。
長期間、アトピーの症状で苦しんだ私でも、ステロイド剤をほとんど使っていないため、白内障の症状は全くありません。
ステロイド剤を使っていない方は「白内障」の症状がでている方が皆無に近く、ステロイド剤を塗り続けている方は「白内障」の症状がでている方が多い事から考えても、ステロイド剤の副作用に「白内障」がある事は確かです。
それでは、ステロイド剤を塗り続けると、白内障になる確率は、どれくらいあるのでしょうか?
インターネットで調べてみた結果ですが、日野病院名誉病院長の玉井先生によると、約1年間、ステロイド剤を内服している方は、1割の方に白内障の症状がみられるそうです。
アトピーの場合、弱いステロイド剤を使用している方で白内障になった方を見たことがありませんので、かなり強いステロイド剤を内服されている方の確率だと思います。
ただ、アトピーの場合、ステロイド剤の使用期間が1年未満という方は少なく、多くの方が何年も塗り続けている方が多いです。
そのため、白内障になる確率は1割ではとどまりません。
具体的なデータがないため、あくまでも私の推測になりますが、強いステロイド剤を顔に1年塗るごとに、確率が1割上がっていくのではないかと思います。
つまり、2年塗っている方は2割、3年塗っている方は3割という事です。
弱いステロイド剤の場合は、白内障になるリスクは少なくなりますが、顔に長期間、強いステロイド剤を塗れば塗るほど、白内障になる確率が上がっていくことは、間違いがないと思います。
また、目に近い場所に塗れば塗るほど、白内障になる確率が上がると考えられます。
白内障の原因について
白内障は目の中にある水晶体が濁る病気です。
そして、その水晶体は大部分が「タンパク質」でできています。
健康な方の水晶体は、透明ですので濁りがありません。
つまり、水晶体の「タンパク質」に異常が発生しているのが白内障なのです。
それでは、なぜ水晶体が白く濁るのでしょうか?
医学的には、水晶体の細胞内に含まれているタンパク質が酸化する事が原因とされています。
透明な卵の白身を加熱すると、白くなるのと同じです。
水晶体のタンパク質は紫外線などで常に酸化していますが、水晶体を透明に維持することができているのは、新陳代謝をしているからです。
そして、新陳代謝が正常にできなくなった時に、酸化したタンパク質を新しいタンパク質に入れ替える事ができなくなり、水晶体が白く濁っていくのです。
なぜステロイド剤を使うと白内障になるの?
アトピーの方が強いステロイド剤を顔に使い続けると、白内障の副作用がでる可能性が高まります。
それでは、なぜステロイド剤を使うと、白内障になるのでしょうか?
これは医学的には「不明」ということで、現在ではまだ解明されていないみたいです。
ただ、ステロイド剤の作用を考えると「エネルギー不足」が原因の可能性が高いです。
ステロイド剤を悪化している皮膚に初めて塗ると、翌日にはびっくりするほど綺麗な皮膚になります。
その理由は、皮膚を綺麗にするための「エネルギー」が体内に余裕があるからです。
ステロイド剤の作用は、医学的に「抗炎症作用」「免疫抑制作用」などと呼ばれていますが、いろいろな作用があったとしても、その効果を出すためには体内に「エネルギー」が必要です。
いくら「免疫を抑制しろ!」「炎症を治せ!」という命令を出したとしても、その命令を実行するためには、エネルギーがないとできません。
そのため、緊急時のために、体内に貯蓄しているエネルギーを使って、皮膚を一気に綺麗にするのです。
しかし、塗れば塗るほど、その効果はなくなっていきます。
その理由は、体内に貯蓄しているエネルギーが枯渇していくからです。
そして、エネルギーがなくなれば、いくらステロイド剤を塗っても、効果がでなくなるのです。
もちろん、水晶体の新陳代謝をする場合も、全く同じです。
目の周りに蓄積されているエネルギーの一部は、水晶体の新陳代謝に使われています。
しかし、目の周りにステロイド剤を塗ると、目の周りに蓄積されているエネルギーが使われていきます。
もちろん、エネルギーに余裕がある時は、ステロイド剤を使っても、目に影響はありません。
また、弱いステロイド剤を使った場合は、寝ている間に、エネルギーが補充されるため、短期間にエネルギーがなくなることもありません。
しかし、強いステロイド剤を長期間塗り続けると、目の周りに蓄積されているエネルギーがどんどんと減っていきます。
本来なら、水晶体の新陳代謝に使われるはずのエネルギーも、ステロイド剤の作用によって、違うところに使われてしまうのです。
その結果、エネルギーが欠乏した時に、水晶体の細胞を新陳代謝することができなくなり、白内障になるのです。
まとめ
「ステロイド剤」の副作用に白内障がありますが、実際の所は、顔に症状が出ていない方や、目の周りが痒くない方は、白内障の心配をする必要はほとんどありません。
そのため、顔や目にアトピーの症状がでていない方は、安心していただけたらと思います。
逆に言えば、顔に症状がでている方で、目の周りや目の奥の痒みが長期間続いている方は、白内障になるリスクが高くなります。
しかし、ステロイド剤を使っていない方や、かなり弱いステロイド剤を使っている方は、白内障になるリスクは低いため、それほど心配する必要はないと思います。
ただし、ステロイド剤を使っていない場合でも、目の周りのエネルギーが枯渇した場合は、白内障になる場合はあると思いますので、その点には注意が必要です。
ちなみに、目の周りにステロイド剤を塗っている方がいきなり塗るのを辞めると、強烈な目の痒みに苦しむことになりますので、ステロイド剤を辞めることは安易に勧められません。
ただ、引き続き、ステロイド剤を使用していると、白内障になるリスクがかなり高いと考えられますので、白内障になりたくない方は、一刻も早く、信頼できる専門家の方に相談をすることをお勧めします。
ちなみに、目の痒みを抑える方法ですが、食事療法だけでも、かなり抑えることができます。
アトピーの食事療法に関しては、日本には専門家の方がたくさんいます。
ただ、私はいろいろな食事療法を実践しましたが、逆に、痒くなる食事療法もたくさんありましたので、アトピーの食事療法なら何でもいい訳ではありませんので、その点には注意が必要です。
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