こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
アトピーの症状が悪化すると、白内障になる場合がありますが「目の周りを叩くと白内障になる」という事を聞いたことはないでしょうか?
このページでは「目の周りを叩くと白内障になるの?」というご質問にお答えしていきます。
目の周りを叩くと白内障になるの?
アトピーの症状が悪化すると白内障になる原因は、いろいろな説があります。
例えば、「目の周りを叩くから、白内障になる」という説があります。
そのため、「いくら痒くても目の周りは叩いてはいけない」とアドバイスしているお医者様もいます。
ちなみに、アトピーの症状がある方が目の周りを「叩く」場合、かなり強く叩きます。
軽く叩いても、痒みは止まらないからです。
痛みによって、痒みをごまかすために、痒い場所を強く叩きますので、目の周りを叩かなくても、大きな衝撃が目に伝わります。
その衝撃が白内障の原因と一説では言われています。
それでは、目の周りを叩くと白内障になるのでしょうか?
確かに、白内障になる方の中には、目が痒くなった時に、目の周りを叩いている方もいます。
しかし、私は、アトピーの方が白内障になる原因は、叩くことが原因ではないと考えています。
その理由は、目を叩く時は、目を開きながら、叩く人はいないからです。
叩く瞬間は、目を閉じているはずです。
しかも、目にぎゅっと力を入れて、目に大きな衝撃がかからないように、衝撃を緩和しているはずです。
「目を叩くと、白内障になる」という説は、ボクシングの選手がよくなる白内障と同じと考えているのだと思います。
しかし、実際に顔を思い切り叩いてみると分かりますが、自分で目の周りを叩く時は、必ず目をぎゅっと閉じて、目を衝撃から守ろうとしているはずです。
つまり、目を叩いても、実際の所は、常に衝撃から防御しているため、叩いた時の衝撃がすべて目に伝わっている訳ではないのです。
ボクシングの選手が受ける衝撃と比べると、桁違いに目に受ける衝撃は小さいのです。
ボクシングの選手がなる白内障について
ボクシングの選手が顔面にパンチを受けたりすると、白内障になる事は知られています。
目に大きな衝撃が加わると、白内障になる事が多いのです。
そのため、アトピーの方も同じように「目の周りを叩いていれば、白内障になるのでは?」と一般的に考えられています。
それでは、アトピー性皮膚炎の方がなる白内障とボクシングの選手がなる白内障は、同じ白内障なのでしょうか?
アトピー性皮膚炎の方がなる白内障は「アトピー性白内障」と呼ばれています。
そして、ボクシングの選手がなる白内障は「外傷性白内障」と呼ばれています。
同じ白内障でも、白内障の種類が違うのです。
目の周りを叩く習慣があるアトピーの方が白内障になったとしても、「外傷性白内障」になることはありません。
目の周りを叩いていても「アトピー性白内障」になるのです。
それでは、なぜ、ボクシングの選手は「外傷性白内障」になるのでしょうか?
その理由の1つは、ボクシングの選手の場合は、目の周りが腫れている選手が多いように、目の上に直接パンチを受けることが多いからです。
アトピーの方は「目の上」を叩くことはほとんどありません。
「目の周り」を叩く事が多いです。
また、ボクシングの場合は、格闘技ですので、相手が「手加減」をする事はありません。
一般人なら即死してもおかしくないほどの力とスピードで、相手は全力でパンチを繰り出してきます。
アトピーの症状がある方が自分自身で痒みをごまかすために叩く場合と比べて、比較にならないほどの強い衝撃が目の周りに加わるのです。
しかも、目の周りを防御する事もできないため、衝撃を緩和することもできません。
「外傷性白内障」になるには、それほどの強い衝撃が目に加わった時になるのです。
そのため、アトピーの方が目の周りを叩いたとしても、ボクシングの選手のような強い衝撃が加わらないことと、自分自身で目を防御しているため、白内障になる確率は、ほとんどないのです。
まとめ
目や目の周りが痒くなった時に、顔や目の周りを叩いている方も多いと思います。
強く叩くことで「白内障になるのでは?」という心配をされている方もいらっしゃると思いますが、ボクシングと違い、自分で叩く場合は、目を防御しながら叩きますし、手加減をしますので、ボクシングの選手のように「外傷性白内障」になるリスクはほとんどないと思いますので、その点はご安心下さい。
ただ、叩くことで白内障にならなくても、目の周りなどに強い痒みがある場合は、白内障になる可能性は非常に高くなります。
そのため、白内障を予防するためには、アトピーが悪化しないように、原因療法をすることで、根本的にアトピーを完治させるか、食事療法や温泉療法などの対症療法で、アトピーの悪化を止める必要があります。
白内障になってからでは遅いので、目の周りが痒くなっている方は、一刻も早く、原因療法や対症療法をスタートして下さいね。
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