こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
入浴をすると、痒くなって、皮膚の状態が悪化する場合も多いと思います。
それでは、入浴はしない方がいいのでしょうか?
このページでは「入浴をするとアトピーは悪化するの?」という質問にお答えしていきます。
入浴のメリットとデメリットについて
身体が温まってくると、だんだんと痒みが強くなる場合があります。
その場合、入浴をすると、皮膚を掻いてしまう方がほとんどだと思います。
皮膚を掻き続けると、出血したり、浸出液がでてきたり、皮膚がボロボロになったり、掻き傷がたくさんできますので、入浴をすると、皮膚の状態が悪化してしまいます。
しかし、入浴をすることで疲れがとれたり、熟睡ができるようになったり、身体が温まったりと、健康にいい効果もたくさんあります。
入浴しても痒くならない方は、入浴にはメリットしかありません。
しかし、入浴をすると痒くなる場合、皮膚が悪化するというデメリットがあります。
痒くなる場合は、入浴がアトピーにいいのか、悪いのか、よく分かりませんよね。
それでは、入浴をすると、アトピーは悪化するのでしょうか?
入浴をするとアトピーは悪化するの?
入浴をすると痒くなる場合、痒くなる場所はどこでしょうか?
恐らく、ほとんどの方は、毎回同じ場所が痒くなると思います。
入浴すると痒くなる場所は、いつも掻いている場所ではないでしょうか?
いつもは顔が痒くなるのに、入浴中だけ足が痒くなるという方は、ほとんどいないと思います。
その理由は、痒くなる場所は「皮膚の異常がある場所」だからです。
「皮膚の異常がない場所」は、入浴をしても痒くなることはありません。
入浴をすることでアトピーが悪化する場合、今まで痒くなかった「綺麗な皮膚」がどんどんと悪化していくはずです。
今までと同じ場所が痒くなるという事は、アトピーが悪化しているのではありません。
入浴をしなくても痒くなる場所が痒くなっているのです。
これは「痒みの先取り」とも言えます。
入浴をしなくても、数時間後に痒くなっていたはずの場所が、身体が温まることによって、痒みが起きる時間が早まったのです。
日本人の場合、寝る少し前に入浴をしている方が多いですが、入浴をしなくても、寝床に入れば身体が温まって痒くなります。
皮膚の症状が悪化している方の場合は、30分程度、掻き続けている方もいらっしゃると思います。
また、痒くなる前に眠りに落ちたとしても、無意識に寝ている間に掻き続けていると思います。
アトピーの痒みは、自分の意思で止めることはできないのです。
無意識でも、痒くなれば掻き続けるのです。
また、寝床に入らなくても、冬なら「コタツ」に入ると痒くなる場合も多いです。
コタツがない場合でも、暖房で身体が温まることで、痒くなる方もいると思います。
アトピーの痒みは入浴をしなくても、逃れることはできないのです。
しかし、入浴をした場合でも、コタツに入った場合でも、寝床に入った場合でも、一定の時間掻いていると、痒みは止まります。
入浴よりも寝ている時間の方が圧倒的に長いですが、身体が温まっている間、ずっと掻き続けることはありません。
免疫細胞は必要な分だけしか痒みを起こしません。
痒みの「原因」となっているものを取り除けば、痒みは止まるのです。
そのため、身体を暖めている時間が長ければ長いほど、皮膚が悪化する訳ではありません。
まとめると、入浴をすることで、痒みがでるタイミングが少し早くなります。
しかし、入浴でアトピーが悪化する事はありません。
入浴はいつすればいいの?
入浴でアトピーが悪化した訳ではないとしても、痒みを少しでも抑えたい場合は、入浴をする事を躊躇すると思います。
それでは、アトピーの方は入浴はした方がいいのでしょうか?
それとも、入浴はしない方がいいのでしょうか?
これは、入浴をするタイミングによります。
朝になると、寝ている間に皮膚の修復が行われていますので、皮膚の症状が少し良くなっている場合が多いです。
しかし、朝に入浴をした場合、痒くなって掻きむしると、学校や会社に行く時に、皮膚の状態が起きた時よりも更に悪化する事になりますので、辛い思いをしないといけません。
また、入浴で疲れてしまうと、疲れが回復するまでは、仕事や勉強がはかどりません。
短時間の入浴なら、ほとんど影響はないかもしれませんが、短時間の場合、入浴の健康効果もありません。
そのため、朝の入浴はあまりお勧めできません。
ずっと家にいてのんびりと過ごす日は、入浴をしても問題ありませんが、仕事や学校に行く日は、シャワーだけにしておいた方が無難です。
逆に、寝る前に入浴をする場合は、掻く事で皮膚が悪化したとしても、生活にそれほど支障はありません。
入浴をすると痒くなる方のほとんどは、寝床に入って暖まった時や寝ている時にも痒くなるからです。
つまり、入浴中の痒みは、寝床に入った時や寝ている時の痒みが少し早まっただけなのです。
また、夜に入浴をすると、寝付きが良くなったり、睡眠が深くなるメリットもあります。
体温が下がる時に眠くなりますので、入浴で体温を上げておき、そのまま寝床に入れば、少しずつ体温が下がっていきますので、寝付きが良くなるのです。
それ以外にも、入浴は体力を使いますので、疲れて寝つきが良くなる効果もあります。
そして、しっかりと眠ることができれば、掻く事で悪化した皮膚も睡眠中に改善できます。
このような理由から、夜に30分以上、入浴をすることが私のお勧めになります。
入浴の注意点について
夜に30分以上、入浴をすることが私のお勧めになりますが注意点があります。
それは、熱すぎるお湯は、逆に目がさえてしまい、眠れなくなる場合があることです。
睡眠不足はアトピーの悪化に繋がります。
そのため、眠りを誘いやすい温度で入ることが大切です。
また、ひとそれぞれ、入浴に適したお風呂の温度や入浴時間は違います。
そして、季節や体調などによっても変わります。
そのため、適切な入浴方法は自分自身で研究するか、専門家からアドバイスを受けるようにして下さいね。
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