こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
携帯電話やスマートフォンを使用している方の中には「電磁波はアトピーに悪いのでは?」と気になっている方も多いと思います。
このページでは「アトピーは電磁波が原因?」という質問にお答えしていきます。
電磁波とアトピーについて
「電磁波がアトピーの原因」という説は、かなり前からありました。
それほど電磁波の悪影響が知られていなかった1990年代でも、既に電磁波はアトピーの原因になるので、避けた方がいいと主張していた方もいたほどです。
電磁波は電気を使う多くの家電製品から発生しています。
その中で、人体に影響があると言われているほど強い電磁波を発しているのは、電子レンジ、電磁調理器、ホットカーペット、ドライヤーになります。
そして、強い電磁波を発する家電製品が普及しはじめたのは、1980年代からになります。
アトピーの患者数も1980年代から1990年代にかけて、増加しています。
つまり、強い電磁波を発する家電製品の普及につれて、アトピーの患者数が増えているのです。
また、電磁波が原因で現れる症状は「電磁過敏症」です。
どのような症状が現れるのかと言えば、目や皮膚、神経に症状が現れる事が多いそうです。
具体的な皮膚の症状は、乾燥したり、赤くなったりする事があるとのこと。
強い電磁波を発する家電製品の普及と、電磁過敏症が皮膚に悪影響を起こすことがあるため、電磁波がアトピーの原因という説がでてきたのだと思います。
それでは、電磁波はアトピーの原因なのでしょうか?
一つ一つ、検証していきたいと思います。
携帯電話やスマートフォンの電磁波について
1990年代からは、桁違いの電磁波を発生させる商品が普及しはじめました。
それは「携帯電話」です。
私は電磁波の測定器を購入しましたので、いろいろな機器の電磁波を測定していますが、携帯電話の着信時の電磁波の強度は、他の機器と比較にならないほど強いのです。
また、携帯電話は常に持ち歩きますので、常に電磁波を浴びることになります。
また、耳に密着させながら通話をすると、脳に強い電磁波を浴びることになります。
電子レンジやドライヤーも強い電磁波を発生しますが、体に密着して使用しませんし、長時間使用する事もありません。
そのため、電磁波の人体への影響は、それほど強くありません。
ホットカーペットの電磁波も強いですが、冬にしか使用しない季節商品ですし、一日中ホットカーペットの上にいる訳でもありません。
また、普及したといっても、ホットカーペットを使用している人は一部にしか過ぎません。
そのため、日本国民の大部分が電磁波と共に生きるようになったのは、携帯電話やスマートフォンが普及してからなのです。
アトピーと電磁波についての因果関係を調べるには、他の家電製品よりも、携帯電話やスマートフォンとアトピーの関係を調べるのが一番確実なデータを得ることができます。
それでは、携帯電話やスマートフォンを使用することで、アトピーの症状は悪化するのでしょうか?
電磁波がアトピーの原因の場合は、携帯電話やスマートフォンを使用する時間が長くなればなるほど、アトピーの症状が悪化するはずです。
しかし、アトピーの方が携帯電話やスマートフォンを使用すると痒くなるというデータはありません。
私自身も長時間、スマホを使うことがよくありますが、スマートフォンを使う事で痒くなったことはありませんし、皮膚の症状が悪化することもありません。
携帯電話やスマートフォンを使うことで、人体は確実に電磁波を浴びますが、その事が原因でアトピーの症状が悪化することはないのです。
また、電磁波がアトピーの原因となる場合、携帯電話やスマートフォンの普及によって、アトピーの患者数はどんどんと増えていくはずです。
しかし、日本ではそのような事はありませんでした。
それでは、海外の状況はどうでしょうか?
電子レンジやドライヤー、ホットカーペットを誰も持っていないインドでも、携帯電話やスマートフォンは、現在では普及しています。
それでは、インドではアトピーの患者数は、携帯電話やスマートフォンの普及と共に、増えていったのでしょうか?
調べてみたところ、インドでは、現在でもアトピーの患者はいないのです。
もし、電磁波がアトピーの原因の場合、携帯電話が普及しているインドでは、アトピーの患者が年々増えていくはずですが、そうではないのです。
この点を考えると、電磁波を浴びることでアトピーになる事はないと言えます。
つまり、電磁波はアトピーの原因ではないのです。
複合的な要因について
電磁波に関しては「電磁波と食品添加物と大気汚染」など、複合的な要因でアトピーになると書いてある記事はたくさんあります。
それでは、「電磁波と食品添加物と大気汚染」が3つ揃った場合は、アトピーになるのでしょうか?
この3つの条件が揃っている都市は、タイのバンコクになります。
タイも、もちろん、携帯電話やスマートフォンが普及しています。
食品添加物の摂取量も多いですし、排ガス規制がない「トゥクトゥク」が黒いススをまき散らして走っていますので、大気汚染の度合いは日本とは比較になりません。
しかし、タイのバンコクに住んでいる人は、電磁波も食品添加物も大気汚染の影響も受けているにも関わらず、アトピーの人はほとんどいないのです。
もし、複合的な要因でアトピーになる場合、タイは日本以上にアトピーの発症率は高いはずですが、そうではないのです。
海外の状況から考えたとしても、電磁波は複合的な要因の一因にもならないと考えられます。
まとめ
私は生後すぐにアトピーが発症していますが、1970年代は、強い電磁波を発生する商品はありませんでした。
また、アトピーの患者が増え始めたのが1965年からです。
つまり、電磁波を発生する商品がほとんどなかった時代でも、私も含めて、アトピーになる人は一定の割合でありました。
アトピーは電磁波の影響を受けていなくても発症しますので、この点から考えても、電磁波はアトピーの原因ではないと言えます。
現代社会で携帯電話やスマートフォンを使わずに生きることは、かなり不便を強いられた生活をしないといけません。
しかし、携帯電話やスマートフォンを使っても、アトピーになることはありませんので、その点は安心しても大丈夫です。
ただ、電磁過敏症になると、電磁波が皮膚に悪影響を与える可能性があります。
そのため、電磁波がアトピーの原因ではないとしても、強い電磁波を長時間浴びることは避けた方が無難です。
電磁波測定器で調べた結果では、携帯電話は着信時に最も強い電磁波を発します。
また、耳に携帯電話を密着させて通話をする場合も、脳に強い電磁波を受けてしまいます。
そのため、使っていない時は、身につけるのではなく、バッグの中に入れたり、通話をするのではなく、メールなどを連絡手段のメインにすることで、電磁波の人体への影響は激減しますので、良かったら参考にしてみて下さいね。
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