こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
アトピーは「活性酸素」が原因と主張されているお医者様は多いですよね。
それでは、アトピーは活性酸素が原因なのでしょうか?
このページでは「アトピーは「活性酸素」が原因なの?」という質問に対して、お答えしていきます。
活性酸素とアトピーについて
「活性酸素」という名前を聞いたことがある方は多いと思いますが、活性酸素の働きについては、ああり詳しくない方の方が多いと思います。
それでは、活性酸素とはどのようなものでしょうか?
分かりやすく説明をすると、「他の物質を酸化させる力が強い酸素」の事です。
そして、呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が、体内で活性酸素になっているのです。
活性酸素は、皮膚を酸化させることで、皮膚のコラーゲンなどを破壊し、シミやシワの原因になると言われています。
そして、シミやシワと同様、活性酸素によって皮膚が酸化してしまうことがアトピーの原因と言われているのです。
これが、アトピーの「活性酸素説」になります。
それでは、どのような時に、活性酸素は体内で増えるのでしょうか?
主に、下記の8点が活性酸素が増える原因と言われています。
2 運動
3 大気汚染
4 食品添加物
5 電磁波
6 たばこ
7 飲酒
8 加齢
それでは、一つ一つ、検証していきたいと思います。
1 紫外線について
アトピーの方は「紫外線を浴びてはいけない」というのが、現在の医学では主流になっています。
それでは、紫外線を浴びるとどうなるのでしょうか?
私の場合は、登山で紫外線を強く浴びることがよくあります。
以前、日焼け止めを塗らずに、半袖で登山をした所、日焼けで腕で真っ赤になり、その後、どんどんと皮がめくれていったことがあります。
皮膚がヒリヒリして、皮膚が元通りになるまでは本当につらかったです。
これだけ紫外線を強く浴びれば、体内の活性酸素がかなり増えているはずです。
しかし、アトピーの状態が悪化したかというと、そうではありません。
むしろ、登山をすると、皮膚の状態が良くなる事の方が多いのです。
また、私が20代の頃、9ヶ月間の世界一周旅行をした事がありますが、真っ黒に日焼けをするほど、強い紫外線の中、帽子もかぶらずに、毎日よく歩いていましたが、アトピーが悪化することはありませんでした。
私の経験から考えると、紫外線でアトピーが悪化するという事は考えにくいです。
また、私は海にはあまり行くことはありませんが、海水浴を何日かしているうちに、アトピーの症状が消えたなどの話はよく聞きます。
海水浴の時は水着を着ますので、肌の露出面積は大きいですし、海面からの反射もあり、陸上よりも強い紫外線を浴びますので、紫外線がアトピーに良くない場合は、アトピーの症状は悪化するはずです。
しかし、紫外線でアトピーの症状が消える場合もあることを考えると、紫外線がアトピーに良くないという事はなさそうです。
また、紫外線がアトピーに良くないという医学的な根拠がないのは、紫外線で悪化するという実例がほとんどないからだと思います。
ただ、紫外線を浴びる事で、皮膚の温度が上がったり、汗をかいたりすることで痒くなる場合はあります。
これは、運動や入浴でも同じように痒くなるため、間接的には紫外線が原因の痒みにはなりますが、紫外線自体に痒みを引き起こす要因はありません。
そのため、紫外線を浴びることで活性酸素が増えたとしても、アトピーにはほとんど影響がないと考えられます。
そして、もう1つ、紫外線がアトピーの原因ではない決定的な理由があります。
それは、1965年までは、アトピーの患者数がほとんどいなかった事です。
1965年までは、日焼け止めは塗らないのが当たり前でした。
逆に、小麦色の肌がいいとされていた時代ですので、砂浜などで日光浴をしている人は本当に多かったのです。
また、農作業で一日中、紫外線を浴びている方も多かったのに、アトピーの方はいなかったのです。
もし、紫外線がアトピーの原因ならば、国民のほとんどが農民だった江戸時代は、今以上にアトピーの患者数が多いはずですが、そうではなかったのです。
過去の歴史を振り返ってみても、紫外線がアトピーの原因ではないことは、断言できると思います。
2 運動について
運動で痒くなることは本当によくあります。
私の経験上では、痒くなるタイミングは決まっていて、運動を始めた時や運動後にリラックスしている時が多いです。
運動を始めた時に痒くなるのは、体温が上昇する事が原因ですので、これは、入浴や布団に入った時に痒くなるのと同じです。
運動を始めた直後の最初の痒みが治まると、強度の高い運動をしても、痒くなることはほとんどありません。
活性酸素は、強度が高い有酸素運動をすればするほど増えます。
もし、活性酸素が原因で痒くなる場合は、激しい運動をすればするほど痒くなるはずですが、実際はそうではないのです。
そのため、運動で活性酸素が増えたために痒くなるというより、体温が上昇することで痒くなったと考えられます。
また、運動後にリラックスしている時にも、痒くなる事が多いです。
しかし、リラックスしている時に痒くなるのは、運動後だけではありません。
学校や仕事から帰宅して、リラックスしている時にも痒くなります。
運動をしていなくても、リラックスをしていると痒くなるのです。
この点を考慮すると、運動が原因で痒くなったのではなく、リラックスすることで、副交感神経が優位になった事が原因で痒くなったと考えられます。
ちなみに、私は運動と痒みについては、約4年間、スピンバイクジムで650回以上の検証をしてきました。
確かに体温があがったり、運動後にリラックスした時に痒くなることはありますが、ジムで運動を始める前と、始めた後では、皮膚の状態が悪化していると言うことはありませんでした。
そして、運動強度が非常に高いレッスンを受けても、痒みが強くなる事はありませんでした。
また、活性酸素が原因でアトピーになる場合、運動強度が高い種目であるマラソンの選手はアトピーの選手が増えることになりますが、マラソン選手にアトピーの人はいません。
逆に、マラソンを始めることでアトピーが治った方もいるほどです。
そのため、強度の高い運動をすることで、活性酸素が増えたとしても、アトピーにはほとんど影響がないと考えられます。
3 大気汚染
大気汚染がアトピーの原因と主張されているお医者様もいます。
こちらに関しては、1965年以前は、アトピーの患者数がほとんどいなかったという事実から考えると、的外れではありません。
日本の自動車の普及率も、1965年から大幅に伸びています。
また、アトピーの患者数は都会に多い事から考えても、大気汚染がアトピーの原因というのは、一見、説得力があるように見えます。
しかし、アトピーが発症するのは日本だけではありません。
海外でも同じです。
そして、海外では、この主張が当てはまらない地域がたくさんあるのです。
もし、大気汚染がアトピーの原因だった場合、海外でも、大気汚染がひどい地域はアトピーが多い事になりますが、実際の所は、そうではないのです。
私は、ネパールのカトマンズに1週間ほど滞在した事があります。
ネパールと言えば、エベレストの綺麗な山や綺麗な空気をイメージする方が多いと思います。
しかし、実際の所は、カトマンズは私が今までで訪れた街の中で、一番大気汚染がひどかった街なのです。
その原因は「自動車の排ガス」です。
日本のように排ガス対策が全くされていないため、自動車が黒いススをまき散らしているのです。
そして、カトマンズは盆地のため、排ガスが他の地域に流れていくことはないのです。
そのため、カトマンズの市街地を少し離れた所から見ると、大気が黒くなっている事が分かるほど、大気が汚染されているのです。
それでは、大気汚染がどれくらい酷かったかと言うと、外から帰ってくると、顔をティッシュで拭くと、ティッシュが黒くなるほどです。
そして、鼻をかむと、ティッシュに黒い鼻水が付くのです。
日本では外を歩いても、顔にススが付くことはありません。
鼻をかんでも、黒い鼻水がでてくることもありません。
日本は、1970年代には光化学スモッグなどの問題もありましたが、その後はしっかりと対策がされていますので、発展途上国の大気汚染とは比べものにならないほど、日本の空気は綺麗なのです。
それでは、カトマンズではアトピーの方は多いでしょうか?
私が訪れた1995年では、アトピーの方は全くいませんでした。
それから20年以上経った現在でも、アトピーの方はいないのです。
この状況から考えると、大気汚染がアトピーの原因とは言えません。
また、タイのバンコクも大気汚染が酷い街でした。
バンコクには「トゥクトゥク」という三輪タクシーがあります。
この「トゥクトゥク」の排ガスも排ガス規制がないためか、黒いススをまき散らして走っています。
それに加えて、自動車の渋滞が非常に酷く、日本とは比較ができないほど、排ガスで空気が汚染されているのです。
カトマンズと比べると、まだましですが、それでも、鼻をかむと、ティッシュが黒くなるほど、大気は汚染されていたのです。
それでは、バンコクにアトピーの方は多いのでしょうか?
私が訪れた1995年では、アトピーの方はいませんでした。
そして、20年以上経った現在でも、アトピーの方はほとんどいないのです。
発展途上国は、日本と比較にならないほど、大気汚染が悪化している国や街がたくさんあります。
しかし、大気汚染が問題になっている国や街でも、アトピーの患者がほとんどいない場合も多い事を考慮すると、アトピーの原因は大気汚染ではないと断言できると思います。
つまり、大気汚染によって活性酸素が増えたとしても、アトピーとの因果関係はないのです。
4 食品添加物
食品添加物がアトピーの原因と主張されている方は本当に多いです。
私の場合、コンビニ弁当を食べると痒くなることが多いですし、添加物を多い加工食品を食べると、アトピーが悪化するという話はよく聞きますので、私の経験だけではなく、たくさんの方が添加物で痒くなる経験をしています。
それでは、食品添加物がアトピーの原因なのでしょうか?
確かに、食品添加物を多く取ると、アトピーの症状が悪化することは確かですが、既にアトピーの方の症状が悪化することと、アトピーが発症することは全く別の問題です。
もし、食品添加物がアトピーの原因の場合は、食品添加物を取らなければ、アトピーにならないという事になります。
それでは、食品添加物を採らなければ、アトピーにならないのでしょうか?
残念ながら、食品添加物を採っていなくても、アトピーになる方は多いです。
私は生後数ヶ月でアトピーになりましたが、母乳だけでもアトピーになっています。
また、生まれてくる子供がアトピーにならないように、食品添加物は極力避けて、健康に良いものばかり食べている母親からも、生まれてきた子供が数ヶ月でアトピーが発症することは多いのです。
食品添加物がアトピーの原因の場合、食品添加物を採らなければ、アトピーにならないことになります。
また、食品添加物を採らなければ、アトピーが治る事になります。
しかし、実際の所は、そうではないのです。
私は2000年頃に、フィリピンに行ったことがあります。
その時、一般家庭にお邪魔した事がありますが、添加物だらけのジュースがでてきて驚いた経験があります。
そのため、フィリピンの食事事情を調べてみたところ、添加物が使われている食べ物はかなり多い事が分かりました。
発展途上国なので、ナチュラル製品という事でもないのです。
どちらかと言えば、発展途上国の方が食品添加物が多く使われている事も多いのです。
ナチュラルな製品ほど値段が高く、添加物が多い食べ物は安いという経済事情も関係しています。
しかし、当時はフィリピンにアトピーの患者はほとんどいなかったのです。
食品添加物が原因の場合、日本と同じ位のアトピーの患者がいるはずですが、食品添加物を日本以上に採っていると考えられるフィリピンに、ほとんどアトピーの患者がいなかった事を考えると、食品添加物が原因ではないと断言できると思います。
また、フィリピン同様、添加物の摂取量が多い発展途上国の国はたくさんあります。
しかし、アトピーの人がいない国もたくさんあるのです。
そのため、食品添加物を採ることによって、活性酸素が増えたとしても、アトピーとの因果関係はないと断言できると思います。
5 電磁波
私は電磁波の測定器を持っています。
そのため、電磁波の測定をたくさんの場所や物で行いました。
その中で、気にしなければいけないほど電磁波が強い物は携帯電話です。
特に着信時には電磁波の数値が驚くほど跳ね上がります。
携帯電話は常に身につけていますので、電磁波の影響は避けられません。
つまり、電磁波の影響で活性酸素は増えているはずです。
しかし、全世界で携帯電話が普及しているにも関わらず、アトピーの患者数がほとんどいない地域がたくさんあります。
電磁波がアトピーに影響がある場合、携帯電話の普及につれて、全世界でアトピーの患者数が増えていくはずですが、そうではないのです。
また、携帯電話が普及していない1965年から、日本ではアトピーの患者数が増え始めた事から考えても、携帯電話とアトピーの因果関係は、ほとんどないと考えられます。
ちなみに、電子レンジも電磁波が強いというイメージがあると思います。
しかし、電磁波が強いのは、電子レンジに体を密着した時になります。
数十センチ離れるだけで、電磁波の数値は激減します。
電子レンジは、携帯電話のように体に密着して使うことはありませんし、タイマーがありますので、ずっと電子レンジの前に張り付いて使う訳でもありません。
また、長時間使う事もありませんので、電磁波の影響はほとんどありません。
6 たばこ
たばこで活性酸素が増えると言われています。
しかし、私はたばこを吸っていませんが、アトピーの症状が出ています。
また、幼少期からアトピーの症状がでている方が多いため、たばことアトピーの因果関係はありません。
ただ、たばこを吸うことで、肺に負担がかかり、アトピーの症状が悪化する可能性がありますので、たばこは吸わない方がいい事は確かです。
7 飲酒
飲酒によって、活性酸素が増えると言われています。
しかし、私は飲酒をしませんが、アトピーの症状はでていますし、幼少期からアトピーの症状がでている方が多いため、飲酒とアトピーの因果関係はないと断言できます。
ただ、飲酒をすることで、肝臓に負担がかかり、アトピーの症状が悪化する可能性がありますので、体質にもよりますが、アトピーの症状がでている時は、飲酒は控えた方が無難です。
8 加齢
加齢によって、活性酸素が増えると言われています。
実際の所は、活性酸素が増えるのではなく、活性酸素の働きを抑える酵素の分泌量が減るためとも言われています。
しかし、私は生後数ヶ月でアトピーの症状がでています。
加齢に関係なく、アトピーの症状がでているのです。
もちろん、私に限らず、生後数ヶ月でアトピーの症状がでている人は多いです。
そのため、加齢とアトピーの因果関係はないと断言できます。
アトピーと活性酸素の関係について
アトピーの原因が活性酸素と言われていますが、実際に、活性酸素が増える要因を一つ一つ検証してみると、活性酸素がアトピーの原因ではない事が分かります。
医学的には、アトピーの方は活性酸素が多いと言われています。
しかし、活性酸素の働きは悪いことだけではなく、細菌やウイルスを殺すためにも使われているのです。
アトピーの症状がでている部分の皮膚は脆くなっています。
その部分は細菌やウィルスに侵入されやすくなっています。
ということは、アトピーの症状がでている方に活性酸素が多いのは、薄くて脆くなった皮膚から浸入した細菌やウィルスを殺すためではないでしょうか?
細菌やウィルスを殺すため、アトピーの症状が悪化すれば悪化するほど、活性酸素が増えていき、アトピーの症状が消えていけば、皮膚も丈夫になりますので、自然と活性酸素が減っていくのだと思います。
それでは、SOD酵素などで、体内の活性酸素を減らすと、一時的にアトピーの症状がよくなる事があるのはなぜでしょうか?
これは、ステロイド剤と同じで、一時的に、免疫力を落としているからです。
活性酸素は免疫機能の一部として使われているからです。
しかし、免疫機能を落としたままでは、感染症になる危険性があるため、SOD酵素によって活性酸素が減った場合、体は活性酸素の生産量を増やして、感染症から体を守ろうとします。
そのため、一時的に皮膚が良くなったとしても、しばらくすると、また元の通りに戻るのです。
また、1965年以前は、活性酸素を除去している人はいませんでしたが、アトピーの方はいませんでした。
紫外線をたくさん浴びて活性酸素が増えていても、アトピーの症状がでることはなかったのです。
活性酸素が増えても、アトピーにはならなかった事から考えると、活性酸素を除去したとしても、アトピーが完治することはありません。
ただ、一時的にアトピーの症状を抑えることができる場合もありますので、アトピーの症状が酷い時に、SOD酵素を試してみることは問題はありません。
しかし、病院でSOD酵素の治療を受ける場合は、SOD酵素にステロイド剤が入っている場合がありますので、薬を使いたくない方は注意してくださいね。
追伸:土佐清水病院について
余談になりますが、土佐丹羽クリニック(旧 土佐清水病院)の院長は、アトピーは活性酸素が原因であるという説明をされています。
土佐清水病院に入院すると、アトピーが治るとの事ですが、このブログでもお伝えした通り、活性酸素は、アトピーの原因ではないため、根本から治る事はありません。
また、以前、勤めていた会社でも、土佐清水病院でアトピーが悪化したという方から多くの相談を頂いていました。
それでは、なぜ、土佐清水病院でアトピーが治る場合があるのでしょうか?
その理由は「根本から治す 奇跡のアトピー治療(丹羽 靱負著)」の本を読むと分かります。
74ページに記載されていますが、軟膏の中にステロイド剤が含まれているのです。
市販のステロイド剤の2分の1以下と書いていますし、濃度も薄いと書いていますので、この部分だけを読むと、ステロイド剤が入っていても、使用量は少ないと思ってしまうかもしれません。
しかし、土佐清水病院では、軟膏を全身に塗って、さらに、塗った部分にラップを巻いて吸収率を上げています。
症状がでている部分だけではなく、全身に使うため、濃度が半分以下だとしても、体内に吸収されるステロイド剤の量が半端なく多いのです。
また、インターネットで検索すると、土佐清水病院に入院された方の体験談を読むことができますが、一回目の入院は劇的に効果があり、二回目以降は効果がそれほどないという体験談がいくつかありました。
もし、活性酸素を除去することで、アトピーが治る場合は、入院する度に良くなるはずです。
しかし、入院する度に効果がでなくなっていくという事から考えても、軟膏を塗布して改善するのは、活性酸素を除去したためではなく、ステロイドの効果と考えて間違いありません。
また、本当に活性酸素を除去することでアトピーが根本的に治るならば、軟膏の中にステロイド剤を入れる必要はありません。
わざわざステロイド剤を軟膏の中に入れているのは、ステロイド剤を入れないと、効果がでないからに過ぎません。
もちろん、体内の活性酸素を除去する事で、身体の負担が減りますので、アトピーが改善する事もあると思います。
しかし、活性酸素はアトピーの根本的な原因ではありませんので、その点には注意して下さいね。
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