こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
インターネットでアトピーに調べてみると、アトピーは遺伝的要素があると書いてある記事が多いですよね。
それでは、アトピーは遺伝なのでしょうか?
このページでは「アトピーは遺伝が原因なの?」という質問に対して、お答えしていきます。
アトピーと遺伝について
ホームページでも書籍でも、医学的に「アトピーの方はアトピー因子がある」と説明されているからかもしれませんが、アトピーは遺伝と思っている方がかなり多いと思います。
それでは、アトピーは遺伝なのでしょうか?
まずは、この点について考えていきたいと思います。
遺伝が原因の病気の場合は、家系をたどっていけば、アトピーの症状がでている先祖が一定の割合でいるはずです。
しかし、アトピーの患者数は1965年から増え始めました。
それまでは、アトピーの症状がでる方は、ほとんどいなかったのです。
1965年までは、アトピーの症状がでる人はほとんどなく、1965年からアトピーの患者数が増え始める。
これは、2~3世代前までは、アトピーの人がいなかったという事です。
つまり、おじいさん、おばあさんより前の世代では、アトピーの人はいなかったという事になります。
私の場合は、先祖代々、アトピーの症状がでている人はいません。
私の家系では、私が初めてのアトピーの発症者になります。
もし、アトピーが遺伝の場合、アトピーの症状がでている先祖がいるはずです。
しかし、アトピーの症状がでている先祖がいないという事を考えると、「アトピーは遺伝が原因ではない」と考えられます。
なぜアトピーが遺伝の病気と言われているの?
1965年からアトピーの患者数が増え始めた事を考えると、遺伝ではないことは確かですが、なぜ、アトピーは遺伝と言われているのでしょうか?
その理由の1つは「アレルギー性の病気」と医学的に定義されているからです。
アレルギー性の病気とは、下記のような病気の事です。
気管支のアレルギー・・・気管支喘息
目の粘膜のアレルギー・・・アレルギー性結膜炎
鼻の粘膜のアレルギー・・・花粉症
喘息や結膜炎は、昔からあるアレルギー性の病気です。
医学的にアレルギーは「免疫の過剰反応」で起きるとされています。
アトピーも免疫抑制剤であるステロイド剤を塗ると、症状が一時的に消えることから、医学的には「免疫の過剰反応」で起きるとされています。
そのため、喘息や結膜炎の症状がでる家系の場合は、アトピーの症状が出やすいと言われているのです。
確かに「アレルギー性の病気」として一括りにしてしまうと、医学的には「遺伝性の病気」と分類されてしまっても仕方がありません。
しかし、1965年までは、アトピーの患者数がほとんどいなかった事を考えると、「アレルギー性の病気」であったとしても、1965年以前と同じ生活をしていれば、アトピーの症状は発症しないのです。
つまり、医学的に分類すると「アレルギー性の病気」になりますが、実際は「生活習慣病」なのです。
遺伝的にアトピーになりやすい体質だったとしても、アトピーの症状が発症するのは、現代の生活習慣が原因なのです。
アトピーになる人とならない人の違いは?
上記で「現代の生活習慣」がアトピーの原因である事をお伝えしました。
しかし、「同じ生活習慣でも、アトピーになる人とアトピーにならない人がいるのはなぜ?」という疑問を抱いている方も多いと思います。
家族全員が同じ生活習慣を送っていても、全員がアトピーになる訳ではありません。
その違いはどこにあるのでしょうか?
それは、一人一人、体質が違うからです。
10人の子供がいる家庭でも、一人一人性格が違うのと同じです。
同じ両親から生まれても、全員が同じ体質ではありません。
寒さに強い子供、暑さに強い子供がいるように、皮膚が強い子供もいれば、皮膚が弱い子供もいるのです。
そして、なぜ、一人一人、体質が違うのかと言えば、人類が全滅しないように生き残るためです。
もし、人間がすべて同じ体質で生まれた場合、少し環境が変わっただけで、人類が生き残る事ができず、全滅してしまいます。
環境が変わっても、人類が全滅することがないように、一人一人体質が違うのです。
近親婚を禁じている国が多いのは、同じような体質の人間ばかりにならないようにするためなのです。
そして、アトピーになるかならないかの違いは、皮膚の優先順位で決まります。
アトピーになりやすい体質の場合、皮膚の優先順位が低く、アトピーにならない場合は、皮膚の優先順位が高いのです。
そのため、アトピーの予防をするためには、皮膚の優先順位を高める必要があるのです。
1965年以前は、皮膚の優先順位が低い体質の方でも、皮膚の優先順位を高める生活習慣があったため、アトピーの体質があっても、アトピーの症状はでなかったのです。
しかし、その生活習慣が1965年以降は少しずつなくなっていきました。
その結果、1965年以降はアトピーの患者数が増えてきたのです。
生後すぐに症状が発症した場合は?
「生活習慣がアトピーの原因と言われても、赤ちゃんの場合はどうなるの?」という疑問が沸いてきた方もいるかもしれません。
赤ちゃんは寝ているだけですので、赤ちゃんの生活習慣は昔から大きな違いはありません。
ちなみに、私は生後すぐにアトピーの症状が発症しています。
そのため、「生後すぐにアトピーになるのはなぜだろう?」という疑問がありました。
しかし、研究を進めていくうちに、原因が分かったのです。
それは、赤ちゃんではなく、母親の生活習慣が大きな影響を受けています。
特に、出産前の1年間と母乳を与えている期間が大きく関係しています。
もちろん、母親の体質も関係がありますが、1965年から急に日本人の母親の体質が変わり始めることはありません。
同じような体質の母親から生まれた赤ちゃんでも、1965年以前に生まれた場合は、アトピーの症状が出ることはほとんどなかったのです。
しかし、最近では、生後すぐにアトピーになる赤ちゃんの割合が増えています。
そのため、生後すぐにアトピーの症状が発症する場合でも、母親の体質ではなく「母親の生活習慣」が関係しているのです。
まとめ
アトピーになりやすい体質がある事は確かです。
また、医学的にも「アレルギー性の病気」と分類されている事もあり、アトピーは遺伝が原因と考えている方も多いのが現状です。
そのためか、最近では「遺伝子治療」を行っている所もあるみたいです。
しかし、アトピーを「遺伝的要素が原因」としてしまうと、同じ理論で、すべての病気が「遺伝的要素が原因」という事になってしまいます。
同じ食べ物を食べ、同じような生活をしていても、癌になる人とならない人がいます。
風邪にかかる人もいれば、かからない人もいます。
糖尿病になる人もいれば、ならない人もいます。
花粉症になる人もいれば、ならない人もいます。
この理由は、癌になりやすい家系、糖尿病になりやすい家系、風邪を引きやすい家系など、どのような病気でも、遺伝的要因は必ずあるからです。
「遺伝的要因」があるのは、アトピーだけではなく、すべての病気に共通しているのです。
遺伝子の解析などが進めば、どのような病気も遺伝的要因が見つかるはずですが、すべての病気を「遺伝子が原因」と結論づけていいのでしょうか?
1965年以降に増えている病気は、アトピー以外にもたくさんあります。
人類が誕生してから、何百万年も症状がでることがなく、1965年以降にではじめた病気を「遺伝的要素が原因」とするには、かなり無理があります。
どのような病気でも「遺伝的要因」はあります。
しかし、遺伝的にアトピーになる要素があったとしても、1965年以前と同じような生活をしていれば、人類が何百万年もアトピーにならなかったように、アトピーの症状が発症することはないのです。
もし、遺伝的要素が原因と決めつけた場合、一生治らない病気という事になりますが、そのような事はありません。
アトピーの場合、実際に、治っている方はたくさんいます。
遺伝的要素があったとしても、生活習慣の方が遙かに大きいのです。
2:8程度の割合で、生活習慣の方が大きいのです。
そのため、1965年以前は、遺伝的要素を持っていた方でも、アトピーにならない生活習慣をしていたため、アトピーの症状が発症しなかったのです。
アトピーは一生付き合っていかなければいけない病気ではありません。
私も長年アトピーで苦しんできましたが、症状写真を見ると分かる通り、アトピーの原因を取り除けば、薬を使わなくても、皮膚は綺麗になり、痒みもなくなります。
アトピーの症状写真
アトピーの原因を遺伝子とするならば、遺伝子は一生変わらないため、一生治らないという事になりますが、そのような事はありません。
1965年以前と同じ生活習慣を生活に取り入れることで、アトピーの症状は消えてなくなります。
つまり、アトピーは「生活習慣病」なのです。
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