こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
アトピーの方は、癌になりにくいとよく言われていますよね。
それでは、アトピーになると癌になりにくいのでしょうか?
このページでは「アトピーになると癌になりにくいの?」という質問にお答えしていきます。
癌になる原因について
日本人の死因の第一位は「癌」です。
それではなぜ、癌になるのでしょうか?
その理由は、細胞分裂の時などにできた異常な細胞である「癌細胞」を排除できなくなったからです。
それでは、なぜ、異常な細胞を排除できなくなるのでしょうか?
その理由は、免疫力が低下したからです。
癌細胞は毎日体内で数千個作られています。
そして、免疫細胞には異常な細胞を排除するという役割があります。
免疫細胞が異常な細胞である癌細胞を見つけると、免疫細胞は癌細胞を攻撃して排除します。
そのため、免疫力が強いときは、大きな塊(腫瘍)にならないのです。
しかし、免疫力が低下した場合、免疫細胞の数が少なくなったり、免疫細胞の攻撃力が落ちてしまいます。
その結果、免疫細胞が癌細胞を見つけることができなくなったり、見つけたとしても、攻撃力が落ちていますので、癌細胞を排除することができなくなってしまうのです。
すると、癌細胞はどんどんと大きくなり、レントゲンなどで確認できるほどの大きな塊(腫瘍)になるのです。
アトピーになると癌になりにくいの?
それでは、アトピーの方は癌になりにくいのでしょうか?
アトピーの方の免疫力が強ければ、癌になりにくいと言えます。
しかし、実際は下記の記事で書いた通り、アトピーになると免疫力が低下します。
アトピーの症状が悪化するにつれて「免疫力」が低下する理由
免疫力が低下すれば、癌細胞を排除できなくなってしまいますので、アトピーになると癌になりやすくなるはずです。
しかし、実際には、アトピーの方は癌になりにくいと言われています。
それは、なぜでしょうか?
その理由は、免疫細胞が「皮膚」を攻撃して、排除しようとしている理由を考えると分かります。
アトピーになると、健康な人の免疫細胞なら攻撃しないような「小さな異常な皮膚」であったとしても、免疫細胞は攻撃して排除しようとします。
これと同じことが、癌細胞に対しても行われているのです。
つまり、健康な人の免疫細胞なら攻撃しないような「小さな癌細胞」であったとしても、アトピーの方の免疫細胞は、過剰反応して排除しようとするのです。
その理由は、免疫力が低下すると、小さな異常でも見逃すと命取りになります。
そのため、免疫細胞は隅々まで異常がないかどうか、しっかりとパトロールをするようになります。
そして、健康な人の免疫細胞なら見逃すような小さな癌細胞でも見つけたら過剰に反応し、癌細胞を攻撃して破壊するようになるのです。
そのため、癌細胞が大きな塊まで成長することができなくなります。
つまり、免疫力が低下した結果、健康な人よりも小さなうちに癌細胞を排除するようになるのです。
これが、アトピーの症状がでている方は、癌になりにくい理由になります。
アトピーになると免疫過剰になる理由は、下記の記事に書きましたので、参考にしてみて下さいね。
アトピーになると「免疫過剰」になる根本的な原因について
アトピーの方は癌にならないの?
アトピーの方は、癌になりにくいと言われていますが、上記でお伝えした通り、免疫細胞の働きを考えると、私はその通りだと思います。
それでは、アトピーの方は、癌にならないのでしょうか?
私はアトピーの方でも癌になる可能性はあると考えています。
その根本的な理由は、体内エネルギー残量が低下しているからです。
そして、免疫細胞が過剰に働くことができるのは、まだ体内にエネルギーが残っているからです。
しかし、体内のエネルギーがほとんどなくなってしまうと、免疫細胞は過剰に反応する事ができなくなってしまいます。
その結果、1日に数千個作られていると言われている癌細胞をしっかりと見つけることができなくなります。
また、癌細胞を見つけたとしても、攻撃して排除することができなくなってしまうのです。
免疫細胞が過剰反応できなくなるほど、エネルギー不足になると、癌細胞は免疫細胞の攻撃を受けなくなるため、癌細胞は少しずつ大きくなっていきます。
そして、ある一定以上、大きくなると、レントゲンで分かるほどの大きな塊(腫瘍)になるのです。
まとめると、免疫細胞が過剰反応できるエネルギーがある場合は、アトピーの方は癌になりにくいと言えます。
しかし、アトピーの症状が悪化し、免疫細胞が過剰に働くことができなくなるほど、体内のエネルギーが不足してしまうと、アトピーの方でも癌になりやすくなるのです。
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