こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
1965年までは、アトピーは治る病気でした。
小さい時に、アトピーの症状がでていても、大きくなれば自然に治ると言われていたのです。
しかし、現在は、大人になっても、治らない病気になりました。
自然消滅するどころか、大人になってから、アトピーの症状がでる場合も多いのです。
それでは、なぜ、アトピーが治らない病気になったのでしょうか?
このページでは「なぜ、アトピーは治らない病気になったの?」というご質問にお答えしていきます。
アトピーになりやすい体質について
小さい頃にアトピーの症状がでた事がある方は、アトピーになりやすい体質と言えます。
また、癌になりやすい家系に生まれた方も、アトピーになりやすい体質と言えます。
私の場合は、生後しばらくしてから、アトピーの症状が発症しました。
その後、アトピーの症状は一進一退を繰り返しましたが、30歳になってから、ピタリとアトピーの症状がでなくなりました。
それから、約15年間、アトピーの症状がでる事はありませんでした。
10年以上、アトピーの症状がでていない場合、通常はアトピーが完治したため、アトピーにならない体質に変わったと考えられます。
しかし、私が45歳の時、10年以上症状がでていなかったアトピーが再発したのです。
もし、アトピーが完治した事でアトピーにならない体質に変わったのなら、アトピーが再発することはないはずです。
つまり、10年以上、症状がでていなくても、それはただ単に「症状が抑えられていただけ」で、アトピーになりやすい体質というのは、変わっていなかったのです。
富士山が300年以上噴火していなくても、富士山が噴火しない山に変わったのではなく、噴火する火種を常に抱えているのと同じだったのです。
アトピーの根本的な原因が解明できた今だからこそ分かることですが、アトピーの症状が10年以上もでなかったのは、知らず知らずのうちに、アトピーの原因から遠ざかった生活を送っていたからです。
そのため、アトピーになりやすい生活を再び送るようになると、ずっとアトピーの症状が消えていたとしても、再び、症状がでるようになるのです。
アトピーになりやすい体質は生まれた時に決まっているの?
10年以上、アトピーの症状がでていなくても、アトピーになりやすい体質の場合、アトピーになりやすい生活を送れば、アトピーは再発します。
アトピーになりやすい体質の人は、何歳になってもアトピーになりやすいのです。
それでは、アトピーになりやすい体質というのは、生まれた時に決まるのでしょうか?
もし、生まれた時に体質が決まる場合、次の疑問点がでてきます。
それは、1965年以前に生まれた方は、アトピーになりやすい生活を送っていても、アトピーにならない事です。
アトピーは1965年から少しずつ患者が増えてきましたが、それ以前でも、小さな頃にアトピーの症状がでる方はいました。
しかし、「大きくなったら自然に治る」と言われていましたので、アトピーは病気扱いされていなかったのです。
そのため、病院に行かなくても、薬を塗らなくても、治っていたのです。
もちろん、アトピーの薬もありませんでした。
しかし、1965年以降からは、この状況が少しずつ変わってきました。
それは「大きくなっても、自然に治らない病気」になった事です。
ちなみに、1965年以降はアトピーの治療にステロイド剤が使われています。
そのため、ステロイド剤を使うことによって、「アトピーが治らない病気になった」と考えてしまいがちです。
しかし、ステロイド剤の使用の有無は、「アトピーになりやすい体質」とは関係ありません。
私のようにほとんどステロイド剤を使っていない方でも、アトピーは「大きくなっても自然に治らなくなった」からです。
また、1980年以降になると「大人になってからアトピーが発症する人」も増えてきます。
1970年代までは、アトピーは子供しかならない病気でしたので、大人にアトピーの方はいませんでした。
しかし、その「常識」も覆され「一生付き合わなければいけない病気」と言われるようになったのです。
日本でのアトピーの歴史を考えると、大人になってからでもアトピーになる方は、1965年以降に生まれた方になります。
1965年以前に生まれた方でも、アトピーになる方はいましたが、成長するにつれてアトピーの症状がなくなっていき、大人になってからアトピーが発症する事はありません。
もし、生まれた時に、「アトピーになりやすい体質」が決まっている場合、1965年以前に生まれた方でも、大人になってからアトピーが発症する方がいるはずです。
しかし、1965年以前に生まれた方は、大人になってからアトピーが発症する人はいません。
そのため、「アトピーになりやすい体質」は、生まれた時点では、まだ決まっていないのです。
アトピーが治らない病気になった本当の理由
アトピーになりやすい生活を送っていると、アトピーになりやすい体質の方は、アトピーは何歳になっても発症します。
もちろん、1965年以前に生まれた方でも、子供の頃にアトピーの症状がでる方はいました。
しかし、同じ職場で働いて、同じ環境で過ごして、アトピーになりやすい生活を送っていても、アトピーになるのは1965年以降に生まれた方だけです。
1965年以前に生まれた方は、誰もアトピーが発症しないのです。
1970年代までは、大きくなったら身体が成長し、身体が丈夫になるから、アトピーが自然に治ると言われていました。
しかし、大人になってからでも、アトピーの症状が発症する方がでてきましたので、この理由は間違っています。
私が45歳で再発したように、40代でも50代でも再発します。
1965年以降に生まれた方は、身体が成長して丈夫になっても、アトピーになりやすい生活を送っていると、アトピーになりやすい体質の人はアトピーの症状が発症するのです。
しかし、1965年より前に生まれた方は、アトピーにならないのです。
それでは、食事が関係しているのでしょうか?
同じ体質の親子の場合、同じ食事をしていれば、親も子もアトピーになるはずです。
しかし、1965年以前に生まれた親はアトピーにならないのに、子供だけがアトピーになります。
この点から考えても、食事が原因ではありません。
それでは、生活が関係しているのでしょうか?
この場合、同じ職場で同じ仕事をしている人は、ほとんどが同じような生活になります。
また、仕事で受けるストレスもほとんど同じです。
しかし、1965年以前に生まれた人はアトピーが発症しませんが、1965年以降に生まれた人だけが発症します。
この点から考えても、生活が原因ではありません。
それでは、なぜ、1965年以前に生まれた方は、アトピーになりやすい生活を送っていても、アトピーにならないのでしょうか?
その理由は、身体ができあがっていない幼少期に、アトピーにならない生活を送っていたからなのです。
子供の頃にアトピーの症状があった場合でも、アトピーにならない生活を送っていると、アトピーの症状が消えていくだけでなく、アトピーにならない体質に成長していくのです。
人間の脳は、3歳までに80%、6歳までに90%、12歳までに100%決まってしまうと言われています。
体質も脳と同じで「アトピーになりやすい体質」は、12歳までに決まってしまうのです。
つまり、身体ができあがっていない幼少期の生活が、大人になってからのアトピーの発症を左右するのです。
アトピーになりやすい体質に身体ができあがってしまうと、体質はそう簡単には変わりません。
そのため、大人になってからでも発症するようになります。
これが、アトピーが大人になっても治らない病気になった真の理由です。
まとめ
1970年代までは、アトピーは大きくなれば自然に治る病気でした。
しかし、1980年代以降は、アトピーは大きくなっても治らない病気になり、大きくなってからでも発症する病気になりました。
その根本的な理由は、身体がまだできあがっていない子供の頃の生活と関係があったのです。
1965年以前に生まれた方は、大人になってから、アトピーになりやすい生活を送っていても、アトピーの症状がでる事がありません。
大人になってから、同じ職場で働いて、同じ仕事をしているなど、同じような生活を送っていても、1965年以前に生まれた方がアトピーにならないのは、そのためだったのです。
これは、日本に限らず、どの国でも同じです。
アトピーになりやすい体質で生まれたとしても、子供の頃に、アトピーにならない生活を送っていたことで、アトピーにならない体質に変わったのです。
しかし、年齢を重ねて身体ができあがっていくにつれ、体質は簡単には変わらなくなってしまいます。
12歳以上になっても、アトピーの症状がでている場合、アトピーの症状がでやすい体質は、そう簡単には変わりません。
私のように、45歳になっても、アトピーが再発する場合もあるのです。
また、子供の頃にアトピーの症状がでていない場合でも、子供の頃にアトピーになりやすい生活を送っていた場合は、大人になってから、突然、アトピーの症状がでてくる場合もあります。
逆に言えば、子供の頃にアトピーにならない生活を送っていれば、一生、アトピーにならない生活を送ることができるのです。
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