「色素沈着がでる人とでない人の違い」について

「色素沈着がでる人とでない人の違い」について

こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。

アトピーの症状が悪化している方は、色素沈着の症状がでている方が多いです。
しかし、悪化していても、色素沈着の症状がでない方もいます。

なぜ、色素沈着の症状がでる人とでない人がいるのでしょうか?

このページでは「色素沈着がでる人とでない人の違い」についてお伝えしていきます。

色素沈着について

アトピー性皮膚炎の色素沈着は、一体何が原因なのでしょうか?

下記は「千里中央花ふさ皮ふ科」のホームページからの引用です。

アトピー性皮膚炎の黒ずみ(炎症後色素沈着)

アトピー性皮膚炎では慢性的に皮膚に炎症があるので、炎症で活性化したメラノサイトがシミの元の色素である茶色から黒色のメラニンを過剰に産生してしまい、皮膚が茶色くなってしまいます。医学的には「炎症後色素沈着」と呼ばれます。子供の頃のアトピーの跡がずっと茶色いのもこれに当てはまります。

引用元:千里中央花ふさ皮ふ科
https://hanafusa-hifuka.com/symptoms/symptoms01/

他にも「アトピー 色素沈着 原因」で検索をすると、いろいろな皮膚科のホームページが検索結果にでてきますが、皮膚科のホームページを見ている限りでは、どの皮膚科も「慢性的な皮膚の炎症が原因」とされているようです。

慢性的な皮膚の炎症が原因とする場合、生後数ヶ月からアトピーの症状が発生し、20代前半の時には、寝たきりになったほどアトピーの症状が悪化した私は「慢性的な皮膚の炎症」の症状に当てはまります。

それでは、私の身体には、色素沈着の症状がどれくらいでているのでしょうか?

寝たきりになるほど悪化するということは、かなり重傷のアトピーになります。
また、一番症状が悪化していた顔や首は10年以上、炎症がでていました。

そのため、「慢性的な皮膚の炎症」が原因の場合、誰でも分かるほど、私の顔や首などに大きな色素沈着の後遺症が残っていてもおかしくないはずです。
しかし、私の身体には、全く色素沈着の症状がありません。

夏は皮膚の色が茶色くなりますが、これはもちろん「日焼け」が原因です。
冬など、強い紫外線を浴びていない時期でも皮膚が白く戻らないのが「色素沈着」になります。

冬に近づくにつれて皮膚は白く戻っていきますので、紫外線は「色素沈着」の原因ではありません。
また、日焼けと色素沈着では皮膚の色が違うため、夏でも色素沈着がでているかどうかの見分けは簡単にできます。

ちなみに、私は以前、温泉湯治でアトピー性皮膚炎の方々をサポートする会社に4年間勤めていましたので、約1万名のアトピーの方々のデータが頭の中に入っています。

そして、色素沈着の症状が出ている方は、年齢が上がれば上がるほど、割合が増えていきます。
逆に、赤ちゃんに色素沈着がでていた方は、私の知る限りでは誰もいません。

その理由は、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が早いため、色素沈着の症状がでる前に、新しい皮膚に置き換わるからです。

新陳代謝

色素沈着の症状がでている方の共通点

皮膚科のホームページでは「慢性的な皮膚の炎症」が色素沈着の原因とされています。
しかし、慢性的な皮膚の炎症があった私は、色素沈着が全くありません。

また、私が以前勤めていた会社で温泉湯治をされていた約1万名の方々でも、私と同じように、慢性的な皮膚の炎症がある方でも、色素沈着の症状がでていない方もいます。
皮膚科のホームページに記載されている「色素沈着の原因」が、私を含めて、当てはまらない方がたくさんいるのです。

それでは、色素沈着の症状がでていない方の共通点はどこにあるのでしょうか?
それは、ステロイド剤を長期間使っていない事です。

私と同じように、何十年もの長期間、アトピーの症状がでている方でも、ステロイド剤をほとんど使っていない方は、色素沈着の症状がでていないのです。

逆に、ステロイド剤を長期間使っている方は、一目ですぐに分かるほど、顔や首などに色素沈着の症状がでている方がほとんどです。

皮膚科では「慢性的な皮膚の炎症」が色素沈着の原因とされています。
そして、皮膚科に行く方は、ステロイド剤を使う方がほとんどです。

つまり、私のように皮膚科に行かない方や、ステロイド剤を使わない方のデータは、皮膚科にはありません。
ステロイド剤をほとんど使わない方は、医学のデータでは対象外になるのです。

そのため、皮膚科で「慢性的な皮膚の炎症」がある方というのは、「長期的にステロイド剤を使っている慢性的な皮膚の炎症がある方」の事なのです。

まとめると。。。

色素沈着がでる人・・・長期的にステロイド剤を使っている方
色素沈着がでない方・・・長期的にステロイド剤を使っていない方

これが、アトピーの症状がある方で「色素沈着がでる人とでない人の違い」になります。

なぜ、ステロイド剤を使うと色素沈着の症状がでるの?

私も含めて、約1万名のアトピーの方々のデータから考えても、ステロイド剤を長期間使っていない方の場合、色素沈着の症状がでることはほとんどありません。
もちろん、私が知らないだけで、色素沈着の症状が出ている方もいるかもしれませんが、割合的にはかなり少ないと思います。

それでは、なぜ、ステロイド剤を使うと、色素沈着がでるのでしょうか?

その理由は2つあります。

1つ目の理由・・・新陳代謝を低下させる作用があるため。

ステロイド剤には新陳代謝を低下させる作用があります。
そのため、ステロイド剤を使うと、ターンオーバーが遅くなるのです。

その結果、色素が作られると、その色素が長期間固定された場所にあるため、色素沈着の原因になるのです。

ステロイド剤を使っていない場合は、掻くとすぐに出血するほど、皮膚の密度はかなり低いです。
しかし、アトピーの症状がでている部分の新陳代謝のスピードは早いです。

皮膚の状態はボロボロでも、新陳代謝は早いため、すぐに薄い皮膚が作られていきます。
もし、シミのようなものができたとしても、掻いたり、自然に剥がれ落ちていくため、すぐに皮膚から消えていきます。

つまり、ステロイド剤を使っていない場合は、色素が固定された状態が続かないため、色素沈着の症状がでない場合が多いのです。

2つ目の理由・・・新陳代謝に使うエネルギーがなくなるため。

2つ目の理由は、ステロイド剤が新陳代謝をするためのエネルギーを大量に使うからです。

アトピーの症状がでている方に、初めてステロイド剤を使うと、炎症などがすぐに治り、皮膚も綺麗になりますが、それは、緊急用に残している体内のエネルギーを使うからです。
スポーツの世界では当たり前ですが、ステロイド剤を使うことは「ドーピング」なのです。

そのため、ステロイド剤を使えば使うほど、緊急用に残している体内のエネルギーもなくなっていきます。
その結果、エネルギー不足になり、新陳代謝さえもできなくなってしまうのです。

新陳代謝ができなくなると、本来なら剥がれ落ちていく皮膚もなかなか剥がれ落ちなくなります。
つまり、新しい皮膚に入れ替わらなくなり、古い皮膚だけになっていきます。

そして、古い皮膚は乾燥して凝縮されていきますので、皮膚が硬くなり、皮膚全体が少しずつ黒く変色していきます。

そのため、ステロイド剤を長期的に使っていると、色素沈着ができた細胞が新しい皮膚に入れ替わることがなく、皮膚に定着してしまいます。

その結果、色素沈着ができてしまうのです。

まとめ

色素沈着は、ステロイド剤の副作用ではなく、皮膚科のホームページでは「慢性的な皮膚の炎症」が原因と説明してあります。

しかし、実際の所、皮膚科に行く方はステロイド剤を使用している方になりますので、「慢性的な皮膚の炎症」がある方は、ステロイド剤を長期間使用している方になります。
これは、色素沈着がでている方に「ステロイド剤を使っていますか?」と聞いてみれば、すぐに分かることです。

逆に、私のように長期間、慢性的に皮膚の炎症がでている方でも、ステロイド剤をほとんど使っていない場合は、色素沈着の症状がでる可能性はあまりありません。
そのため、茶色くなっている皮膚があったとしても、下記の症状写真を見ると分かる通り、原因療法をすれば、綺麗な白い皮膚に戻ります。
アトピーの症状写真

色素沈着の原因は、新陳代謝の低下が根本的な原因ですので、新陳代謝を高めることで、綺麗な皮膚に戻ります。
ただし、ステロイド剤を一切使用しなくても、色素沈着の症状がでる可能性はあります。

新陳代謝ができなくなるほど、体内のエネルギー残量が低下してしまうと、ステロイド剤を塗った場合と同じような状態になるからです。
高齢になると、ステロイド剤を塗っていなくても、色素沈着がでてくる場合が多いのは、新陳代謝が遅くなるからです。

つまり、新陳代謝をするためのエネルギーが不足すると、アトピーの症状の有無にかかわらず、誰でも色素沈着の症状がでる可能性があるのです。

ちなみに、ステロイド剤を長期間使い続けた場合は、体内のエネルギーがなくなるスピードが非常に早くなります。
ステロイド剤を塗っても効果がでなくなるのは、新陳代謝をするためのエネルギーが枯渇しているからです。

ステロイド剤を使用しなければ、緊急用のエネルギーを使用しないため、新陳代謝ができなくなるほど、短期間にエネルギーがなくなることがありません。
そのため、ステロイド剤を使っていない場合は、それほど色素沈着の心配をする必要はありません。

色素沈着は、新陳代謝が低下することで、長い間、色素が同じ場所に定着する事が根本的な原因なのです。

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アトピーの症状ステロイド剤・かゆみ止め薬

コメント

  1. 今井志穂 より:

     私の質問にこたえるかたちで記事を投稿してくださり、ありがとうございました。

     
     御記事を拝読し、やはりステロイド薬の使用と色素沈着は無関係ではないのだな…と思いました。

     
     ステロイド薬の使用期間と色素沈着の具合は比例しているというご見解ですね。

     
     であれば、皮膚科のホームページやアトピー経験者のYouTubeチャンネルで「ステロイド薬の使用が色素沈着の原因だとふれまわってる人は怪しいので注意してください。」などという情報こそ怪しいのかもしれないですね(医療機関で処方される薬は絶対に否定しない姿勢!?)。

     
     先日、自分でも色素沈着について調べている中で観ていたあるYouTube動画では、「ステロイド薬を塗り続けると、ステロイド薬が酸化コレステロールに変化し、それが新たな炎症の元にもなるため、さらに頑固な色素沈着になってしまう…」旨の説明をされていました。

     「ステロイド薬と色素沈着は無関係であり、あくまでも炎症後色素沈着が原因」という情報が多い中で珍しい情報かもしれないと思ったと同時に、このたびの齊藤さまの御記事も併せて鑑みると「やっぱりそうなのね…。」という感想を持ちました。

     複雑です(←あらゆる面で考えて)。

     私はアトピー性皮膚炎の方が完治し、健康で美しいお肌で生活していただきたいと心から願っています。

     これからも齊藤さまの御記事を参考にし、アトピー性皮膚炎についての理解を深め、自身のライフワークである健康で美しいお肌づくりのお手伝いができたら…と思っております。

     原因療法の出版物も楽しみにしております。

     このたびは本当にありがとうございました。

    • 齋藤 奈穂樹 より:

      今井様、コメントありがとうございました。
      ネットで検索をすると、基本的には西洋医学の情報がでてきますので、それ以外の情報を見つけるのはかなり難しいと思います。
      コメントの返信やブログでは、詳しいことはお伝えできませんが、今後出版する書籍や、もうすぐ私がスタートする原因療法のお仕事などでは、本当の情報について、お伝えしていきたいと思っています。
      また、ブログの更新は不定期ですので、今後は無料のメルマガで、更新情報などをお伝えしていきたいと思っていますので、もし良かったら登録して下さいね。
      登録画面は今月中に作成しますので、よろしくお願い致します!

      • 今井志穂 より:

         ありがとうございます!

         
         今後メルマガ登録させていただきますね。

         貴重な情報を発信していただき、感謝しております。

        • 齋藤 奈穂樹 より:

          今井様、お返事ありがとうございます。
          ブログに書いていない事は、まだまだたくさんありますので、これからの記事も楽しみにしていて下さいね!

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