こんにちは。
アトピー研究家の齋藤です。
「サウナに入ると身体が温まって痒くなるので入らない方がいい」という話を聞いたことはないでしょうか?
逆に「サウナに入ると痒みが止まる」と言う方もいます。
それでは、どちらが正しいのでしょうか?
このページでは「アトピーの痒みとサウナについて」について、お伝えしていきます。
日本のサウナについて
日本でサウナと言えば、大きく別けて2種類あります。
それは、ミストサウナとドライサウナです。
ミストサウナは身体への負荷が低く、湿度が高く、温度は約40度前後になります。
また、自宅の浴室に設置ができますので、アトピーの方でも毎日ミストサウナに入る事ができます。
逆に、ドライサウナは身体への負荷が高く、湿度は低く、温度は約80度以上もあります。
また、自宅に設置する事は難しいため、ドライサウナに毎日入るには、銭湯やフィットネスクラブのサウナを利用するのが一般的です。
ミストサウナもドライサウナも、日本では「サウナ」と呼ばれていますが、温度も湿度も全く違います。
そのため、皮膚に対する負荷も全く違います。
そのため、サウナで一括りにするのではなく、別のサウナとして考えないといけないのです。
ミストサウナと痒みの関係
アトピーの方がミストサウナに入ると、身体が温まって痒くなる場合があります。
下記の記事に私の体験と共に、詳しく書きましたので、読んでみて下さいね。
ミストサウナとアトピーについて
なぜ、ミストサウナに入ると痒くなるのかと言えば、これは入浴をした時に痒くなるのと全く同じ理由です。
ミストサウナの痒みは、温度と密接な関係があるからです。
手や足に症状がでている方は実験がしやすいですが、バケツなどに症状がでている部分を40度前後のお湯に浸けていると、症状がでている部分が温まってくると痒くなります。
そして、掻くと気持ちがいいので、一度掻き始めると、途中で止めることができなくなります。
アトピーの症状がでている皮膚は、40度前後に身体が温まったり、症状がでている部分が温まると、痒くなる場合が多いです。
そして、ミストサウナの温度は、40度前後です。
つまり、ちょうど痒くなる温度なのです。
医学的に説明をすると、痒くなるのは「副交感神経」が優位になった時です。
40度前後のお湯に浸かると身体がリラックスして「副交感神経」が優位になっていきます。
そのため、ミストサウナに入ると、痒くなる場合があるのです。
ドライサウナと痒みの関係
ミストサウナに入ると、身体が温まって痒くなる場合がありますが、ドライサウナに入ると、痒くなるのでしょうか?
これも温度で実験をしてみると、すぐに答えがでてきます。
40度前後のお湯を症状がある部分に浸けていると、だんだんと痒くなっていきますが、その温度を50度に上げていきます。
すると、だんだんと「熱い」と感じるようになります。
同時に、痒みが少しずつ減っていきます。
そして、50度以上になると、気持ちよく掻いていた所でも、痒みがピタッと消えていき、「熱い」としか感じなくなります。
つまり、「熱い」と「痒い」は両立しません。
「熱い」に変わると、痒みは消えてなくなるのです。
個人差はあると思いますが、50度を超えると、痒みが止まる場合がほとんどです。
それでは、ドライサウナの温度は何度でしょうか?
インターネットで検索するとすぐに分かりますが、80度以上あります。
これは普通の人は「熱い」としか感じる事ができない温度です。
つまり、ドライサウナの温度は、痒みが止まる温度なのです。
そのため、痒みがある時にドライサウナに入ると、皮膚温度が上がるにつれて、痒みを止めることができるのです。
ちなみに、症状が軽い場合は、長時間、痒みを抑えることができます。
そのため、ドライサウナはかゆみ止めの手段として有効です。
しかし、症状が悪化していると、ドライサウナに入ったとしても、痒みを抑える事ができる時間はそれほど長くはありません。
数時間程度で痒みが戻ってくる可能性が高いです。
ただ、個人差は大きいと思いますので、ドライサウナのかゆみ止め効果に興味がある方は、ご自身の責任で、体調がいい日にドライサウナを試してみて下さいね。
まとめ
ミストサウナとドライサウナは、温度も湿度も全く違います。
そして、ミストサウナは痒くなる温度ですが、ドライサウナは痒みが止まる温度です。
そのため、一時的に痒みを止めたい場合は、ドライサウナを利用するのも1つの方法です。
注意点は、痒み止め効果はあくまでも一時的な効果しかない事です。
また、痒みを抑える事ができても、アトピーが治る訳ではありません。
下記の記事に書きましたが、世界一サウナに入っているフィンランドの国民のアトピーの発症率は非常に高いのです。
サウナでアトピーは改善するの?
ただし、ミストサウナにもドライサウナにも、サウナにはたくさんの健康作用があります。
もちろん、アトピーの悪化を防ぐ作用も期待できます。
ただ、症状がかなり悪化している場合や体調が悪いときは、身体への負担が大きすぎますので、サウナに入らないように注意して下さいね。
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